人材紹介のビジネスを行うようになって、当然のことだが同業他社のことを勉強するようになった。
その中で、なぜ、人材紹介業を行っているのか?について、とても丁寧に書かれている会社がある。
ベンチャーエントリーという会社である。
この会社のことは、数年前から知っていたが、昨晩、同社の経営理念を読ませていただいた。
とても素晴らしい内容であり、それは文章だけではなく、社長の辻口さんの本心だと思う。リアリティを感じた。
辻口さんは、2000年に「MBO(マネジメント・バイアウト)」をして、この会社の社長になった。それ以来、様々な挫折を経験しながら現在に至っているという。
その辻口さんが考える「いい会社」とは、
「私(社員)はここで何をすべきなのかが分かる。私は会社の方針に心から納得している。私は貢献している。私は必要とされている。私はコミュニティの一員になっている。私は日々向上している。私は大切にされている。私は会社が成長し発展していくことが嬉しい。私の人生は私がコントロールする。私は後に続く人達にとって恥ずかしくない存在だ。」と社員に言ってもらえるような会社が、いい会社だと考えています。
当社の事業理念は「人材紹介事業を通して、日本に希望を与えたい」というものです。これは私が直接社会に希望を与えるのではなく、当社に勤務する社員たちが活き活きと活躍して、当社の社員と接してくださる方々に希望をお届けするのです。そのためには当社の社員たちに「自分たちはいい会社に勤めているよね」と心から感じてもらって、活き活きと活躍してもらわなくてはなりません。
と書いている。
また、
私が当社の株式を100%保有しているのも、外部株主などの意向を一切気にすることなく、ひたすらに社員のためを思うことで終始するためなのです。
と書かれている。
ベンチャー企業というと、大きく先行投資をして、会社を急成長させて、4~5年で株式公開をし、経営者は創業者利益を得て、VC等の投資家は大きなリターンを得る、ということが当然のことのように思える昨今であるが、そんな時代において、辻口さんの考え方は、一本、筋が通っていると思う。
何のためにリスクを取って会社を興し、何のために苦労をし、何のために仕事をしているのか? そのことに対する明確な答えが書いてある。
いつか是非、お会いしてみたい方である。
そして、ドリームビジョンをベンチャーエントリーに負けない「いい会社」にしたい。