人生は、何も約束されていない。

先週の木曜日から今日(日曜日)まで、妻は臨床心理の学会があり、僕の生活は、いつもよりも子育ての時間が多かった。

木曜日と金曜日の夜は、僕が保育園に子供を迎えに行った。延長保育組のメンバーはだいたい決まっていて、顔馴染みの子供達が遊んでいた。自分の子供だけでなく、彼・彼女たちの成長もよく分かるのが楽しい。

家に帰ってからは、子供をお風呂に入れる。最近は「水鉄砲」がお気に入りだ。あとは、お湯に浸かったガーゼで風船もどきを作り、それを「ぐしゃ」っと手で潰すさいに出る泡がおもしろいようで、「もう1回」と言って何度もせがんでくる。

お風呂から出た後は、絵本を読んだり、一緒にボール遊びをしたり、とにかく、子供が疲れて眠くなるまでひたすらお遊びのお伴である。最近は、だいぶ言葉を話せるようになってきて、絵本にも好みがあるらしい。これを読めと自分からリクエストをしてくるようになった。

土曜日は、子供を保育園に送った後、久しぶりにまとまった時間が出来たので、2時間ぐらいかけて、新聞を読んだり、ネット上のニュースサイトを読み、その後、2ヶ月ぐらい前に買った最新式の掃除機で家の掃除をした。ここ数日、両足の付け根が痛かったので、ひどくなる前にと思い、掃除が終わった後は、マッサージに出掛けた。

その後は、28才で起業した頃からお世話になっているアクアの綾野小路さんに髪の毛を切ってもらいに行った。当時はそれほどでもなかったが、超カリスマ美容師となった今は、なかなか予約が取れない。

アクアを出ると、もう17:40。保育園に迎えに行く時間だ。あっと言う間に一日が終わってしまう。

今朝は、臨床心理の学会が行われている東京国際フォーラムに家族3人でクルマで向かい、妻が学会に参加している間、船の形をしたガラスで覆われた建物で子供を遊ばせていた。その構造に「とんでもない空調費がかかりそうだな・・・」と思い、地球温暖化の問題が頭を過った。

ところで、昨日、アクアで髪を切ってもらいながら、田坂広志さんの近著である「人生の成功とは何か」という本を読んでいた。

田坂さんの本は、どれも本質的なテーマでありながら、平易なアプローチで、とても分かり易く、その本質に迫って行く。「広志(広い志)」というお名前のとおりの方である。

10年前だったら、いや、3年前でも、その「深さ」を理解することは出来なかったように思う。

明日から、10月。一年が過ぎるのは本当に速い。

「プロ・キャディ」という仕事。

僕のブログを読んで下さっている方々は、僕がゴルフ好きであることはご理解いただいているかと思うが、僕のブログの読者のおひとりに、「プロ・キャディ」として仕事をされていた方がいる。

現在は、ジョブウェブに勤務されている中島さんという方だ。

彼とは、ジョブウェブとドリームビジョンとの仕事を通じて知り合った。

その彼の「プロ・キャディ」時代の日記を読んで、思わず、目頭が熱くなった。

とても素晴らしい内容なので是非、皆さんにも読んで欲しいと思い、こうして紹介させていただいた次第である。

誰かの役に立つ。一緒に仕事をする人の信頼と期待に応える。

そして、表舞台に立つ人は、陰で自分を支えてくれている人に、心から感謝をする必要がある。

そんな当たり前のことを、彼の日記を読んで、改めて勉強させていただいた。

自分の能力の幅(守備範囲)をストレッチする。

以前のエントリーでも書いたが、ドリームビジョンでは現在、業務内容とフローの見直し(業務改革)を行っており、本日は13:30から約2時間ほど、フルタイムのスタッフだけでなく、派遣社員の方々を含めた業務改革に関するMTGを行った。

結果として、日々の業務の中でどんなことが行われており、何がスムーズな業務進行の妨げになっているのか?また、どんな業務のどんな局面において「判断」の必要があり、そのためには、どんな「判断基準」が必要なのか?また、それは、誰が判断するのが適切なのか?等、わずか10人のちっぽけな会社の現状をとてもよく理解することができた。

世の中の経営者やマネジャーと言われる人たちにとっては、至極当たり前のことかもしれないが、理念やビジョン、事業構想を考えるといった「概念」的仕事ではない、オペレーショナルな仕事は苦手であり、そもそもあまり経験してきていない僕にとっては、勉強になることばかりだった。

ラソナの社外取締役の仕事も含めて、自分自身の能力の幅を広げることが出来ているという実感がある。

早く、でも、焦らずに、結果を出せるようにしたい。

追伸:インタースコープの頃は、日々のオペレーショナルな仕事は、山川さんがやってくれていた。自分でやってみて初めて、相手の苦労が分かるということを実感している。

久しぶりの「デジタルガレージ」。

8月下旬、久しぶりに富ヶ谷にあるデジタルガレージのオフィスに林さん(グループCEO)を訪ねた。

本当はもっと早くにご挨拶に伺いたいと思っていたのだが、ただでさえ超多忙にしている林さんの時間を割いて頂くのは申し訳ないので、Yahoo! JAPAN とインタースコープのM&Aディールが終わり、ある程度、落ち着くまで待っていた。

デジタルガレージとの接点は、僕がインタースコープを経営していた2004年の春先、ある証券会社の方の紹介で同社に訪問したことがきっかけだった。

その後、デジタルガレージにインタースコープへ資本参加してもらったが、残念ながら、あまり良い結果をもたらすことはできなかった。それにも係らず、林さんと役員の方が、笑顔で僕を迎えてくれた。とてもありがたいと思った。

ところで、昨日から、そのデジタルガレージが主催する「THE NEW CONTEXT CONFERENCE」なる会合が、恵比寿のウエスティンホテルで開催されている。林さんのご好意で招待していただいた。

スケジュールの都合上、最初の講演しか聴けなかったが、ソニーコンピュータサイエンス研究所の取締役副所長である北野宏明氏の話は、とても示唆に富んでいて勉強になった。

掻い摘んで説明すると、世の中に存在する「ネットワーク」の構造は、生物の細胞やゲノム等のネットワークの構造と酷似しているということだ。

確かに、人間の営みも生物としての営みの延長線上に位置づけられるわけで、我々の行動が細胞のそれと同じでも不思議ではないと思った。

であるので、北野氏の話の大半は、ウェブやインターネットのことではなく、生物学的なメカニズムの説明に費やされていた。

実は、北野氏とは、10年以上前に、一度だけお会いしたことがある。

ご本人は僕のことを覚えてはいないだろうが、元アップルの前刀さん達が運営する勉強会のメンバーのひとりとして、忘年会か何かにいらしたことがあり、その時に紹介された。その時、彼は、宇宙事業団だったかに所属されていたと思うが、当時の僕は、彼がどんなに凄い人であるかは全く知らなかった。

さて、今日はこの後、あるアポイントに出掛けた後、「THE NEW CONTEXT CONFERENCE」の講演者として招聘されている「wikipedia」の創設者の話しを聴きに行く予定である。

前回もそうだったと思うが、このカンファレンスは海外からの講演者が多く、その殆どは、デジタルガレージの共同創業者である「JOI(ジョイ)」こと、伊藤穣一氏の人脈により招聘されている。

JOI とは、テクノラティというブログ専門の検索エンジンの事業で一緒に仕事をさせていただいたことがあるが、彼は、インターネット関連に関してはまさしく「天才」であり、日本における第一人者と言ってよいだろう。彼の才能は、本当に素晴らしい。

これを機に、デジタルガレージの人たちとも、また、何らかの接点が持てれば嬉しい。

Connecting the Dots.

追伸:そういえば、デジタルガレージ10周年記念のカンファレンスでは、「リサーチプラットフォームとしてのブログの可能性」というようなテーマで、僕も話をさせて頂いた。今にして思うと、とても光栄なことだった。

Connecting the Dots.(点を繋ぐ)

まあまあの天気に恵まれた3連休の初日は、旧インタースコープ社員(現Yahoo!バリューインサイト社員)が結婚するということで、インタースコープ創業メンバーのひとりの平岡さんの自宅に集まった。

中目黒で創業した年に入社してきてくれた彼女は、とても柔らかな表情をしていた。こうして集まると、「人と人の繋がり」は、あの頃と何も変わっていない気がする。

連休2日目は、オフィス用の照明を買いに、第三京浜の港北インターチェンジから程なくのところにあるスウェーデンの家具&インテリアメーカーの「IKEA」に行った。残念ながらお目当ての商品は探せなかったが、「これが噂のIKEAか!!」という感じで、その人気ぶりを実感できた。3連休ということもあり、物凄い人出だった。

連休最後の昨日は、末弟夫妻と彼らの子供と僕ら3人で「東京タワー」に行き、その後、上野に住む親戚の家に数年ぶりに遊びに行った。

僕らの子供は、まだ、東京タワーの価値(楽しさ)は分からなかったようだが、弟の子供はそこそこ楽しんでいたようだ。

でも、ふたりとも最も楽しそうだったのは、ビルの5階(屋上)にあるミニチュア遊園地の「乗り物」だった。アンパンマンやトーマスなど、子供に人気のキャラクターの乗り物がたくさんあり、「もう1回!!!」と言って、何度も乗っていた。

それらの乗り物のひとつは「SEGA」製で、社会的に有意義な商品を造っているということに気がついた。僕にとっては新鮮な発見だった。

東京タワーの1階にある「タワーレストラン」なるところで昼食を食べ(ここが何ともレトロな雰囲気を醸し出している。まさしく昭和の高度経済成長期である)、芝公園から首都高に乗り、上野の親戚の家に向かった。

その親戚はあの辺りでは典型的と言える「町工場」のような小さな会社を営んでいるが、僕が大学生のある夏、バイトをさせてもらったことがある。とても暑い夏で、今では極普通かもしれないが、最高気温が37.4度まで上がったことを覚えている。

親戚のおじさん(亡くなった父親の従兄弟にあたる)は、自分が営んでいる事業を、「この商売はいずれは無くなる商売」と言っており、また、彼の奥さんは、「この10年は仕事が激減し、一体、どうなることかと思った」と言っていた。

彼らの商売は、日本橋界隈にある会社の下請けのような仕事らしいが、それらの会社が日本橋から郊外に移転したり(それに関連して、外注先を見直す)、メーカーが直接、中小のお客さんを相手にするようになったりとで、時代と共に、その存在意義が失われていっているということだ。

その中で、同業他社が次々と廃業する中、なんとか踏ん張って商いを継続させてきたお陰で、ここ1年ぐらい前から、だいぶ仕事が増えてきたという。それでも、以前の水準にまでは回復はしていない。

そのような状況において今の課題は、「人手」がないということだ。彼らの商売を手伝ってくれるような人はいないということである。

僕は、1990年代の後半から昨年まで、いわゆるネットビジネスの世界で生きてきたが、その一方で、上野の親戚のおじさん達のような世界で生き抜いてきた人たちもいるという、当たり前のことを、改めて考えさせられた。

そのおじさんとの会話で、今でもよく覚えていることに、こんな言葉がある。

「30代で稼いだ金では一生は食えないが、40代で稼いだ金は、50代60代と食える・・・」。

その言葉を僕に言った時の彼は、50代になっていたと思うが、それまでの自分の人生を振り返っての実感なのだろう。彼は今、60代の半ばである。

ところで、ドリームビジョンを創業してそろそろ1年半になるが、ここ最近、今の局面は、あの頃のあの時のことに通じなるな・・・とか、28才で初めて起業してから現在までのことを、よく思い出す。

子育てをしていても、数年ぶりに上野の親戚夫妻と会っていても、そこかしこに、今までの人生で遭遇した「点」を思い出すきっかけがあり、それらが今に繋がっていることを感じる。

アップルのスティーブン・ジョブスがスタンフォード大学の卒業式でスピーチした際に、「我々は未来のことはコントロールできない。出来ることは、過去の出来事に意味を見出し、それらの点(Dots)を繋ぐことだけだ」と言っていたことを思い出す。

来年は、40代の折り返し地点を迎える。

ある方からのメールに「テンションは高くないですが、静かに何かを模索しながら動いていっている気がしています」ということが書いてあった。

我武者羅に頑張るだけが頑張るということではないということを、体力の衰えも含めて感���ている。

「約束」を守れる企業。

僕が個人株主(超マイナーシェア)として支援させていただいている「ライブレボリューション」の増永さんが、新しい本を出版された。本日から書店に並んでいるそうである。

その本のテーマは、「宇宙一愛される経営」。

僕には、とてもそんなテーマで本を書く勇気はないが、増永さんは本気でそのことに取り組んでいる。彼は、僕より10才以上も若いが、その彼から学ぶことは多い。

僕も、まだ、その本を読んではいないが、有料の「書籍」という形以外に、PDFという形で「無料」での配布も行っており、昨晩、眠い目を擦りながら、パラパラと中身を拝見してみた。

その中に、とてもセンセーショナルなことが書いてあった。

ある総合商社のグループ面接の時らしいが、「今までに最も印象に残った面接はどこか?」という趣旨の質問に対し、6人中5人が、なんと「ライブレボリューション」と答えたという。

その商社の採用担当は、相当に驚いたことと思う。

その当時、ライブレボリューションの社員数は、30人。その会社に「9,000人」が応募したという。いったい、どうすればそんなことが出来るのか?

その秘密が、増永さんが書いた本に書いてあるのだろう。僕も株主のひとりとして、読んでみようと思う。PDFではなく、アマゾンで「有料」の書籍を購入して(笑)。

ところで、リクルート出身の安田さんという方が経営されている「Y-CUBE」という会社が発行しているメルマガに、とても共感できることが書いてあった。

それは、日本が誇るべき「京都」の景観規制に関することだった。

詳細は省かせていただくが、京都市では、京都が誇る「歴史と伝統とその景観」を次代に継承するために、建物の色や高さ、設置する看板の色使い等に関して、独自のレギュレーション(規制)を設けている。

それに対して、経済的利益が損なわれるのではないか?等の批判があるらしいが、ネオンサインに惹かれて京都に来る人たちと、悠久の時間を経て現在に至っている「歴史と伝統とその景観」に魅せられて京都を訪れる人たちでは、後者の方が「リピート顧客」としての価値(Lifetime Value)が高いだろうというのが、Y-CUBEの主張である。たしかにそうだと思う。

それこそ、「Economics based Value Deaign(価値設計に基づく経済)」であり、別の言い方をすれば、「顧客が期待していること(顧客との約束)に応える」ということだと思う。

ところで、「ライブレボリューション」の話しとY-CUBEが提起する「京都」の話しには、ある共通項があるように思う。

それは、「文化(カルチャー)」というものが、最大の「差別的優位性」だということである。

アウトプットとして生み出される商品やサービスは真似することができるが、「企業文化(社風・カルチャー)」は、決して真似ることはできない。

アップルの独自性や優位性も、リクルートの競争力も、両社から「生み出される」製品・商品・サービスも、両社の「カルチャー」に、その源流があると思う。

いくら莫大なお金を持っていたとしても、アップルやリクルートと同じことはできないだろう。

僕が20代の頃にお世話になっていたODSという会社の創業者の山口さんは、「創業者はいつか必ずこの世を去るが、【社風(カルチャー)】は次世代に継承できる。その意味で、【社風(カルチャー)】は、極めて大きな【経営資源】である」と仰っていたが、まさしくその通りだと思う。

僕が「理念」や「カルチャー」に拘るのは、そのためである。

「ドリームビジョン」を「ライブレボリューション」に負けない会社にしたい。

孫の誕生日。

僕達兄弟の母、厳密には養母は、僕や僕の妻、僕の弟、そして、それぞれの子供達(彼女からみると孫)の「誕生日」が近くなると、必ず、手紙をくれる。もう10年以上も続いている。

先日も、僕らの子供の誕生日が来るということで、温かい手紙が届いた。

特に、何が書いてあるというわけではなく、季節にちなんだ他愛も無いことが書いてあるだけだが、その気持ちには、いつも言葉に表現できないものを感じている。

特に、今回の「手紙」に関しては、それこそ言葉には表現できないものがあった。

彼女の自筆の手紙に加えて、いわゆるバースデイカードが入っており、それがなんとも嬉しかった。

いつまでも元気でいて欲しい。