「就活の王道」。~ 再現性と計画性 ~

僕が個人株主のひとりとして応援しているライブレボリューションの創業メンバーであり、取締役である「金子真歩」さんが書かれた本で、「就活の王道」という本がある。

実は先日、迂闊にも、自宅に既に一冊あるにも係らず、もう1冊、アマゾンで買ってしまった(笑)。1冊は、ドリームビジョンでインターンをしている大学3年生にプレゼントしようと思う。

ところで、その本には、おもしろいこと、社会人の方にも参考になることがたくさん書かれている。

その中のひとつが「再現性」。もうひとつは、「過去の裏付けのない未来は信じられない」ということだ。

僕の人生を振り返ると、「再現性」ということが大きく欠落していたと言わざるを得ない。

そのことに気がついたのは、20代半ばの頃だったと思うが、それを是正し、「再現性」のあるやり方なり人生を送ろうと思い、実際に「自分の行動を変えた」のは、お恥ずかしい話し、30才半ばの頃である。

僕が、ある総合商社の新規事業開発の仕事を手伝っていて、その件で、アメリカのある企業(従業員5,000人規模の大きな会社)のトップに、英語でプレゼンをすることになったことがきっかけだった。

そのために、急遽、ビジネス英語や文法を勉強したのだが、そのお陰で、英語がかなり上手になったし、英語を習得するコツを学んだ。

その時の担当者だった彼は、今では掛け替えのない親友である。

ところで、またまたゴルフの話しで申し訳ないが、僕は、プロゴルファーを目指していた古い友人(厳密に言うと古い女友達のご主人)から、「ノリちゃん(僕のニックネームのひとつ)は、才能はあると思うよ」と言われながら、なかなか思うような結果を出せなかった。

それは、「再現性のある方程式(理論)」を学ばずして、自分の感覚だけでゴルフをしていたからだという当たり前のことに気づき、片山晋呉プロのコーチをしている谷将樹さんのところに通い出した。

「経営」に関しても、同じことが言える。

「経営」に関しては、そのことを意識して自分なりに実践するようになったのは、ドリームビジョンを創業してからだ。

周囲の起業家なり経営者仲間と比較すると、はっきり言って10年遅い。

これは痛い事実であるが、それを前提として、これからの人生をデザインするしかない。

でも、元アップル日本代表の前刀さんが言うように、「実際に起きたことがベスト」なので、ある時から、実際に僕の人生で起きたこと(Given Means)から学び、僕が成し遂げたい「Given Goals(自分で自分に課したゴール)」を実現させるために「再現性のある戦略(方程式)」を考案することに意識を向けることにした。

ところで、今までの人生を振り返ってみると、とてもよく覚えていることと、まったく覚えていないことがある。

インタースコープでインターンをしていた佐々木大輔(現ALBERT執行役員)がスウェーデンに留学中、「まさしく平石さんのことを言っているような論文があったので送ります」と言って送ってきた「英語の論文」に、僕がこのブログでもしばしば引き合いに出している「Given Means & Given Goals」のことが書いてあった。

僕は英語を話すことと聞くことは得意だが、専門用語が満載で、文法的にも高度な文章で書かれている「学術論文」を読むには、僕の英語力では歯が立たず、当時、インタースコープで働いていた、帰国子女で英語はほぼネイティブに近い山崎富美ちゃん(現在はデジタルガレージグループでブログ関連の仕事をしている)に家庭教師?をお願いし、毎週金曜日の朝、仕事が始まる前、その前の1週間で僕が読んできた部分の、どこは理解できて、どこは理解できないかを説明し、それを彼女に読んで解説してもらう、ということを2ヶ月ぐらいに渡って行っていた。

振り返ってみると、この2ヶ月は、僕の人生において物凄くためになったし、大きな影響を与えた2ヶ月だった。家庭教師を引き受けてくれた彼女とその論文を紹介してくれた大輔には、とても感謝をしている。

さて、もうひとつの「計画性」であるが、これは今、ドリームビジョンで一緒に働いている「泉谷光一」から学んでいることである。

既に長いエントリーになったので、「計画性」と「過去の裏付けのない未来は信じられない」については、またの機会に書くことにしたい。

Long way to go.

今日のエントリーのタイトルである「Long way to go.(まだまだ先は長い。今日は自分に負けたかもしれないが、チャンスはいくらでもある)」は、日曜日のABCチャンピオンシップで優勝したフランキー・ミノザ(47才)が、優勝インタビューでプレイオフで闘った20才の若きドンファンに対する感想で言っていた言葉である。

確かに、ドンファンには、まだまだ長い道のりが待っているし、チャンスも試練もたくさんあるだろう。

ところで、ドリームビジョンでは現在、ウェブサイトのリニュアルを進めており、今日は現在のウェブサイトのコンテンツを改めて読み返していた。僕の担当となっている原稿を書くに際し、創業から現在までの「1年半」の歩みを振り返るためだ。

その時は勢いというか、僕の理想に近い人という意味で協力を打診したわけであるが、ドリームビジョンの創業を記念して行った「トークセッション」なるイベントに、マネックスの松本さんが来てくれたことは、何とも言葉に言い表せないものがある。

何と言っても、フォーブスだったか何かが、21世紀の世界をリードする若手経営者25人のひとりに選んだ人である。その松本さんが、多忙なスケジュールの合間を縫って、ドリームビジョン主催のイベントに来てくれたのである。

さて、話しは変わるが、僕が28才で起業した時、そして、30代半ばの僕の人生で最も貧乏で辛かった時、その数年後に、ベンチャーキャピタルから億単位のお金を集めて事業を行うことになるとは、そして、マネックスの松本さんのような方が自分の会社が主催するイベントに来てくれるようになるとは、夢にも思わなかった。

そういう意味では、28才から現在(44才)までの道程は、まさしく、Long way to go. であり、辛いことも楽しいこともたくさんあったし、そう考えると、僕がこれからの人生で実現しようと思っていることも、決して出来ないことではないと思える。

その一方、たしかに大変な苦労があったのは紛れもない事実であるが、こんな幸運が、また、訪れるのだろうか?と思うこともある。

最近、30代半ばの超貧乏な頃のことを考えると、とても怖くなることがある。あの頃と較べたら、今の生活はまさしく天国である。

「感謝の心」と「謙虚な心」を忘れないようにしたい。

ゴルフは諦めて・・・。

先週の土曜日(10/27)は、僕がサラリーマン時代の間接的な上司で、尚かつ、個人株主としてインタースコープに出資してくれていた方の「還暦」のお祝いを兼ねてゴルフに行く予定だったが、あまりにひどい天気だったので、当日の朝、断念した。

以前の僕だったら、一緒に行くメンバーが及び腰になっても、それを押し切って行っていたと思うが、最近は少しは「リスクシナリオ」を考えるようになったのか、富士山麓(この時期は既にだいぶ寒い)のコースで「冷たい雨」のなかゴルフをするのは、只でさえ、疲れが溜まっている身体を考えると、また、明日からの1週間の予定を考えると、冒すべきリスクではないと判断した。

さて、今日の東京は昨日の天気が嘘のような晴天に恵まれた。僕たちは子供の「運動会」があり、朝早くに家を出た。

運動会は、今年で2年目だが、我が子は、会場である近所の小学校に着くなり、いつもと様子が違うことに気づいてか、いきなり、泣き出した。こういう神経質で小心者なところは、きっと、僕に似たのだろう(笑)。それでも、何とか楽しく運動会を終了し、その後、恵比寿ガーデンプレイスに寄り、ランチを食べて帰ってきた。

先週一週間の疲れが溜まっているところに土曜日はゴルフに行く前提で早起きをしたので、今日はさすがに眠くて仕方が無く、家に帰ってきてから30分ほど仮眠を取った。僕と入れ違いで子供が昼寝をしてくれたので、その後は、男子ゴルフの「ABCチャンピオンシップ」を見た。フランキー・ミノザが技ありの優勝(7年ぶり)を遂げた。

ところで、僕は先週、ある事を決めた。

数年後に振り返った時、必ず、この決断が功を奏したと思えると思う。

あとは、「具体的」に行動に移すだけである。

ブログでは書けないこと。

随分前のことだが、いつだったか、インタースコープ共同創業者の山川さんと、「読んでいただく方にとって本当におもしろい(参考にしていただける)のは、実はブログでは書けないこと」だという話しをしたことがある。

僕は以前、経済産業省の予算(当時)で運営されていた「DREAM GATE」という起業家輩出プロジェクトでブログを書いており、それなりの数の方に読んで頂いていたが、当時の僕が書きたいことは、当時の僕の立場では書けないことの方が多く、だんだんとモチベーションが低下して、結局は書くことを止めてしまったという経緯がある。

ドリームビジョンを創めてからは、僕が取りえるリスクの範囲で、経営的・営業的なことも書いているが、それでも、これはこれから起業を目指す人(そうでない人にも)に参考にしてもらえると思われることで、書けないことが結構ある。

そう考えると、3年ぐらい前に、サイバーエージェントの藤田さんが書いた「渋谷で働く社長の告白」は、かなりキワドイことが書かれており、びっくりしたものだ。USEN宇野さん、GMO熊谷さん、楽天・三木谷さん、そして、村上ファンドの村上さんには、事前に了解を取ったのだろうか?

ところで、前置きが長くなったが、約2週間ほど前、痛快なコラムで有名な「宋文洲」さんと二人三脚で、ソフトブレーンを東証一部上場まで育て上げた「小松弘明」さん(現ソフトブレーン・サービス取締役会長)」と食事をご一緒させていただく機会があった。

僕が宋さんのファン(宋さんと僕は同い年)で、宋さんのメルマガを読み、講演を聴きに行き、ソフトブレーンのセミナーを受講する中で、小松さんと挨拶をさせて頂いたのがきっかけだった。

それから数ヶ月。実は、ある仕事でお世話になっている。人の縁とは不思議なものだ。

小松さんは僕よりも2才上で、早稲田大学を卒業後、某都市銀行に就職された、言ってみればエリートサラリーマンだった。

それが、ある時、当時の売上が5億円ほどだったソフトブレーンに転職し、宋さんと二人三脚の日々が始まったそうだ。

当時の同僚や上司からは、「お前、バカじゃないの?」と言われたらしい。

僕は、初めて小松さんに会った時、厳密に言えば、ソフトブレーンに出向いて小松さんと2時間ほど議論をした時に、「この人とは何か縁がありそうだ」と思い、何か一緒に仕事をしてみたいと思った。それが現実になったということだ。

ところで、こう言っちゃ申し訳ないが、小松さんは決してオシャレじゃないし、クリエイティブな人だとは思わない(小松さん ごめんなさい)。

でも、その分、僕にはない安定感というか、人間的な大きさというか、大人というか、とにかく、「この人と組んで仕事をしたら、何かおもしろいことが出来そうだ!!」と思わせる何かを持っている。

僕はある時から、ネットビジネス以外の業界の方々とのネットワークやそれに纏わる知識を身に着けたいと思ってきたが、ようやく最近になって、そのような方々とのネットワークや知識が、少しずつではあるが出来てきた。

ところで、このブログを書き出す前に、ドリームビジョンの株主(外部の方々)に対する「事業報告書」を作成し終えた。

何か重要な仕事を片付けることができると、ちょっとした「達成感」というか、宿題をやり終えたような「爽快感」がある(笑)。

まだまだ道のりは遠く険しいが、僕なりの「強い心」をもって、決して諦めず、一歩ずつ、前に進んで行こうと思う。

久しぶりのベンチャーキャピタル。

マンション暮らしの僕らは庭があるわけではないが、窓から見える欅の木が少しずつ色づいており、秋の深まりを感じさせる。

ここのところ慌ただしい日々を過ごしているが、季節の変化を感じると、心に余裕を持つことができる。今の母親が以前、「自然に咲く花を美しいと感じる心があれば、人間は生きていける」と言っていたことがある。窓の外の欅を見て、そのことを思い出した。

ところで、昨日は、あるベンチャーキャピタルの方とお会いした。

実は昨晩、そのことを書いていたのだが、自分が感じていることを上手く表現できず、アップロードせずに残してある。

僕はインタースコープ時代、創業の頃から最後まで、日常的にベンチャーキャピタルの方々との接点があったが、ドリームビジョンを設立してからは、以前より懇意にしている方々や、たまに、外交で来訪される方々と、ラソナに出資をしていただいているベンチャーキャピタルの方々を除き、経営上での接点はない。

昨日の面談目的は当社の資金調達ではないが、Web2.0時代における投資判断やウェブサービス以外の投資案件の傾向等、僕が「プレーヤー(起業家)」として皮膚感覚で感じていたことを、キャピタリスト(投資家)の立場から構造的に説明をしていただき、今後の事業を考える上で、とても多くの示唆を頂いた。

実はドリームビジョンは12月決算であり、来期に向けての構想を練っており、その一環として、あるフィージビリティスタディを進めている。昨日の話しは、そのスタディに対しても参考になった。

窓外の欅の木の紅葉は、間違いなく転換期にいるであろう僕にとって、単なる季節の移ろい以上のことを感じさせる。

追伸:そういえば、昨晩、坊主頭のりょうへいさんから留守電にメッセージがあった。あとで電話をしてみようと思う。

晋呉は「心が強い」。

時間帯からして中継録画だったと思うが、男子プロゴルフのブリジストンオープンは、物凄い結末だった。

18番ホールで、片山晋呉がバーディパットを沈めた時は、画面を見ているこちらも力が入った。圧巻の一言である。

ところで、その片山晋呉のことを、同じプロゴルファーの鈴木亨が、「晋呉は『心』が強い。真似は出来ないなぁ」と言っていたことを思い出した。

あるトーナメントで片山晋呉と優勝争いをして、最終日に負けた試合を振り返っての言葉だった。

たしかに、片山晋呉という人は、精神的にとてもタフな人だと思う。それは、天性のもので、努力をしても身に着けることはできないし、真似のできることではないと思う。

素人の僕には実際のところは分からないが、昨日の大会で惜しくも2位に甘んじた深堀圭一郎と比較して、片山晋呉の技術が抜きん出ているということではなく、最後の最後、ここはという時の「心の強さ」が違うような気がする。

深堀圭一郎の方が、優しいというか、柔和な顔をしているように思う。鈴木亨もそうだ。

これは、プロスポーツの世界に限らず、どんな世界にも当てはまるような気がする。

経営者においても然りである。

僕は、どんなに努力をしても、片山晋呉選手のような「心」は持てないだろう。

でも、それはそれなりに「道」があると思っている。自分の良さを生かした経営をしたい。

追伸:深堀圭一郎ファンでありながら、片山晋呉選手のコーチに習っている僕としては、とても複雑な心境でテレビを観ていた。ところで、片山晋呉選手がデビューした頃は、「やんちゃで生意気な若者が出てきたな」という感じだったが、今や人間的な円熟味さえ感じさせる。ある道を究めた人だけが見せるものなのだろう。

「何だか怖いね」。

快晴に恵まれた土曜日の午前中。例によって「砧公園」にでかけるため、駐車場でクルマを出そうと待っていた。

すると、昼ごはんの準備をしているの���ろうか、醤油と砂糖が交じったような甘い匂いが漂ってきた。

子育てをするようになってから、こういう日常の何気ないことが、とても新鮮に感じられるようになり、幸せを感じるようになった。

砧公園に着くと、駐車場を待つクルマの列ができていた。天気に恵まれた日曜日で、家族連れが大勢でかけてきているのだろう。昼食を買いに行った売店の順番待ちが、そのことを物語っていた。

ところで、砧公園の中の広場にシートを敷いて寝転んでいると、府中基地からのものと思われるヘリコプターが隊列を組んで、上空を横切っていった。それも、一度ではなく、何度も何度も。

それを見ていた妻が、「何だか怖いね」と言った。

たしかに、緑に覆われた広い公園で大勢の親子連れが寛いでいる風景と「軍用機」は、どう考えても似つかわしくない。

戦争が起きたら、いったいどうなるのか?を思い、平和であることの幸せを感じた。