チーズはどこへ消えた?

今から10年前にベストセラーになったらしいので、僕のブログを読んで下さっている方々の中にもお読みになられた方がいると思うが、今日のエントリーは、スペンサー・ジョンソンの著作のタイトルである。

詳細は省くが、先週の土曜日、痛めた腰がなかなかよくならず、SOSの時に看てもらっているスポーツマッサージ(鍼灸師)の方を訪ねた。

約束の時刻よりも早く着いてしまったため、ある本屋に立ち寄ったところ、目に留まった本が「チーズはどこへ消えた?」と同氏の新作である「頂きはどこにある?」だった。

実は、心密かに(こうしてブログに書いているので、密かどころか公だが・・・)、今年の残り2ヶ月であと「8冊(つまり週1冊)」の本を読もうと決めていたこともあり、果たして、その中の1冊ないし2冊に入れるべき本かどうか?と思ったが、きっと今の僕にこそ必要な本だろうと思い、両方とも買うことにした。

「積読(つんどく)」が得意だった僕にしては珍しく、この週末に読み終えた。

お読みになられた方は思い出していただければと思うが、「チーズはどこへ消えた?」には、2匹のネズミと2人の小人が登場する。

2匹のネズミは、「スニッフ」と「スカリー」。
2人の小人は、「ホー」と「ヘム」。

「スニッフ」は、いち早く「変化を嗅ぎ付け」、「スカリー」はすぐさま「行動を起こす」。

「ホー」は、もっといいことがあるに違いないと、恐る恐るながら「変化の波に乗ろう」とする。
「ヘム」は、いっそうマズいことになりはしないかと、変化を認めず、変化を拒み続ける。

その4人?の物語だ。そして、とても示唆に富んでいる。

そう。今この瞬間の世の中は、極一部の幸運な人々を除き、今まで目の前にあった「チーズ」が無くなってしまったようなものかもしれない。

でも、その理由が何であれ、無くなったものは、元には戻らない。

であれば、答えはひとつしかなく、「新しいチーズ」を探しに出掛けるしかない。

でも、それは今まで行ったこともないところで、地図もなく、データもなく、試行錯誤は避けられない。

そんな状況かもしれない。

では、そういう僕はどうか?というと「ヘム」だったように思う。

つまり、「変化を認めず、変化を拒み続けてきた」ということである。

以前の僕は、ちょっと知能が足りない「スニッフ」や「スカリー」のように、自分の直感を信じて、苦労をしながらも一生懸命に努力を重ね、とにかく、「自分にとってのチーズ」を探していたが、苦労に苦労を重ねた結果、その甲斐あって、とても「美味しいチーズ」を手に入れることができた。

しかし、ようやく「自分が望んでいたチーズ」を見つけたにも関わらず、そのチーズの「有り難み」に気づかず、「もっと美味しいチーズを見つけられるに違いない」と思い、謙虚さに欠ける生き方をしてきたということだ。

つまり、「足るを知る」を知らなかったことと、「他人(の持っているもの)と(自分)を比較していた」ということだ。

頭というか理屈では分かっていたが、最近、そういう自分を受け入れられるようになった。

さらにもう少しだけ具体的に書くと、途中から自分の間違いを知り、もうこの先に道はないことに気づいてからも、そこから引き返す勇気も、別の道を探す勇気もなく、ヘムのように、その場に留まっていた。

でも、最近になって、ほんの少しだけ、僕にとっての「次なるチーズは何なのか?」そして、それが「どの辺にありそうなのか?」が分かってきたような気がしている。

ほんの少しだけ・・・。

話は変わるが、ここ最近に読んだ本のひとつに、「若者はなぜ、3年で辞めるのか?」という本がある。この本は「積読」状態だったが、何かの虫の知らせか、読んでみたくなり、これも数日で読み終えた。

実は、著者の「城 繁幸」氏のブログで、数週間前の東洋経済の「年金問題」に関する特集が「東洋経済は厚労省の天下りでも受け入れたのではないか?」というような内容だったと知り、どんな内容か知りたいと思っていたところ、「チーズはどこへ消えた?」と「頂きはどこにある?」を購入した本屋のレジ横に、その号が積んであり、「本当に読めるかな?」と「迷った」にも関わらず、購入してしまった。

先週から受講し始めたアスキー創業者の西さんの「迷ったら、絶対に引き返すべき」という言葉を頭に過らせながら・・・。

さて、その「東洋経済」、本当に読むだろうか?

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