自民党の圧勝で終わった総選挙。
僕のブログを読んで下さっている方々は、この結果をどう受け止められたのだろうか?
政治の話を書くつもりはないが、社会の仕組みについて、僕の立場から感じていることを、久しぶりのエントリーとして書くことにする。
年が明けて3月末になると、僕は「天命を知る歳」になる。
初めて50歳を意識した時(35歳になった時)のことを今も鮮明に憶えているが、あっと言う間の15年間だった。
そんな僕は、年甲斐もなく、今年2月に、2人目の子供が生まれた。
客員教授を仰せつかっている法政大学の修士論文の時期と妻の出産が重なり、担当していた学生の人達に病院のカフェまで来てもらって指導をしていたのが、もう2~3年前前のことのように感じる。
そんなことで無事、次男が生まれてきたわけだが、子育てをするには高齢の我々夫婦には、夜中に何度も起こされる生活は、想像以上にキツかった。
それに加えて、新しい会社を始めて、ヘロヘロになりながらやってきたが、ようやく、夜中に起きるのも1~2回程度になり、だいぶ楽になってきた。
と思っていると、先週は、次男から「ノロウイルス」に感染し、あっという間に家族全員に感染した。
それがようやく治ったと思ったら、今度は昨夜遅くに発熱・・・。
子育ての大変さは、子供を育てたことのある人でないと分からない。
乳幼児の頃は、急に具合が悪くなる。また、子供には子供の人格があり、小学生にもなると、子供なりのロジックと主張を持っている。
自分(親)の都合の良いようにはいかない。
ところで、この10月から妻が仕事に復帰した。
長男の時は、5カ月から保育園に預けることができたが、日本経済を反映して、仕事に復帰するお母さんが多いのか?今回は、無認可の保育園まで「空き待ち」には驚いた。
そんなことで、一時保育に頼らざるを得ず、1980年代のユーミンのチケットさながらに、予約解禁の朝は、妻は1~2時間もの間、電話が繋がるまで格闘となる。
しかし、その結果、予約が取れるとは限らない…。
少子化が問題だと真剣に思うなら、場所が無いなどという言い訳はしないはずだ。
事実として、石原さんが都知事だった時、東京都の「認証保育園」という制度ができた。
石原さんは、唯でさえ土地の高い東京で、「庭」がついてないと「認可」しないという、何とも現実離れした制度に呆れたと言って、東京都独自の制度をつくり、区政(東京の場合、認可保育園は区の制度)に風穴を開けた。
すると、「渋谷区」も、庭が無くても「認可(助成額は異なるのかもしれない)」するようになった。
話は変わるが、12/4(火)、僕たちが主催者として開催した「Innovation Weekend Grand Finale 2012」で、日本を代表する「VC & シードアクセラレーター」によるパネルセッションを行った。
パネリストの一人の「おざーん」こと小澤隆生氏が「大企業の新卒採用」を例にあげ、なるほど・・・と思わせる核心をつく素晴らしい発言をしてくれた。
彼曰く、日本の大企業は、新卒採用ひとり当たり、約150~200万円のコストをかけ、年収に400万円(勿論、会社により異なる)を払い、尚且つ、新入社員研修に、150~200万円を費やしているという。
どれだけ戦力になるかも分からない(少なくとも初年度は期待できないだろう)にも関わらず、である。
だったら、才能があり、大きなビジョンを描き、社会をより良い方向に変える可能性がある「起業家」に、もっともっと投資した方がよい!というのが彼の主張である。
おざーんも僕も、1998年頃、ネットビジネスを始めた。
その頃は、そう簡単にベンチャーをキャピタルから資金調達はできなかったし、そもそも、僕らもその一社である「シード・アクセラレーター(創業期・シード期の最もリスクのあるベンチャーに少額を投資し、様々なサポートをする)」なる業態はなかった。
今は、資金調達においても、Cloud, Social Media, Smartphone(App Store, Google Play), Crowd Sourcing等のインフラ面でも、格段に恵まれた環境だと言える。
安倍さんは日銀に更なる「金融緩和」を求めると言っているが、「潜在成長率」がゼロに近い状態では、その効果は疑問である。
将来の税金を払ってくれる「子供たち」や「起業家」にこそ資金が回る(投資する)社会に変えていきたい。
大阪出張の新幹線の車中にて。