僕も創設に携わった武蔵野大学アントレプレナーシップ学部(通称:武蔵野EMC=Entrepreneurship Musashino Campus)は、とてもユニークな学部だ。
教員は全員が現役の起業家やベンチャーキャピタリスト等。学生も多種多様でユニークな面々が集まっている。年齢的には僕の子供のような人たちだ。その彼・彼女たちとの交流から、様々な学びと刺激を受けている。
「他人の夢を笑わない」というのは、武蔵野EMCの魅力を端的に表している。僕が担当する授業で、何人かの学生が異口同音に口にした言葉だ。
僕は、その言葉を自分のブログのタイトルとして、拝借することにした。
そして、そのタイトル以外にも是非、僕のブログを読んでくれる方々に知って欲しい武蔵野EMCの魅力がある。それを僕が担当するクラスの学生たちと一緒に考えた。これからひとつずつ、僕のブログで紹介していくことにする。
武蔵野EMCの魅力を伝えるブログ Vol.1
「私の夢はずっと『アイドル』でした。同時に『私なんかが・・・』と諦めていました。でも、EMCに入り、皆が夢を応援しあう姿を見て、『もしかしたら私も』と思い、授業内のプレゼンで「アイドルになりたいです!」と言ってみました。
『あなたが?』と引かれるのが怖かったけれど、皆から返ってきたのは、たくさんの拍手と『頑張れ!』でした。
EMCじゃなければ、自分の夢を認められない人生を後悔していたと思います。あの日のおかげで今は着実に夢に近づいています。
あなたの夢もここで叶えませんか?」
彼女はまだ、夢の途中にいる。敢えて、厳しいことを言えば、その夢が叶うかどうかは何も保証されていない。でも、その夢に向かって一歩、踏み出さなければ、絶対にその夢は実現しない。
ところで、「希望学」という学問があることをご存じだろうか?
東京大学の玄田有史教授が中心となって始められた研究だ。
玄田教授たちが2005年に実施した調査によると、小学6年当時で「71%」、中学3年当時で「66%」が、自分の将来において、何らかの具体的な「希望する職業」があったそうだ。
しかし、その希望は多くの場合、実現していない。
希望していた職業に就いた経験がある人の割合は、中学3年の希望については15%、小学6年の希望に至っては、僅か8%に過ぎない。つまり、子どもの頃に希望した職業に就くことは実現困難ということだ。
では、将来に対する「希望」や「夢」を持つことは無意味なのか?
しかし、前述の調査結果によると、希望を持つことが、将来の職業選択や人生にに大きな影響を与えているという。
具体的には、小学6年生の時に希望する職業があったとする人々の場合、「86%」が仕事において「やりがい」を経験したことがあると答えているのに対して、希望が無かった人々の場合、その割合は77%に留まっている。
さらに、希望には、個人的な精神充実に留まるものもあれば、個人が希望を持って行動した結果として、それが何らかの「社会的な影響」を及ぼすものまである。
つまり、より多くの人々が希望を持てる社会を実現することは、活力に満ちた社会を実現することに繋がるということだ。
日本は、特に若者が将来に対して希望を持ちにくい国だという。
そんな日本を変えるべく創設されたのが、武蔵野EMCだ。
「会社に入るか、社会を創るか」。
「自分の思考と行動で、世界をより良い場所にできると本気で信じる人を増やす」。
これが、武蔵野EMCの理念であり、我々が目指すものである。
是非一度、武蔵野大学オープンキャンパスにいらしていただき、その空気を感じて欲しい。