先日、あるネット系ベンチャー企業の勉強会で講演をさせて頂く機会を頂戴した。
どのようなことを話せばよいのか?僕は事前にその会社を訪問させていただき、僕に期待されていることを確認した。
結果は、「とても参考になった:49%」「参考になった:37%」「どちらとも言えない:14%」だった。
約半数の方が「とても参考になった」と答えてくれていると見ることもできるが、見方を変えると、約半数の方にとっては「まあまあ」もしくは「あまり参考にならなかった」ということでもある。
僕の立場としては、起業家としての理念の話しをするべきか?戦略あるいはテクニカルな話しをするべきか?はたまた、キャリアデザイン的な話しをするべきか?そのどこに「フォーカス」を当てるべきか?で苦心した。
フリーアンサー(自由記述)を拝見すると、肯定的なコメントは、起業家なり創業者としての「生き方」や「ビジョン」といったことに関するものが多く、物足りないとするコメントは、より具体的なことを話して欲しかったというものだった。
それはまさしく、僕という人間そのものに対する評価でもあったと思う。
今回の講演で僕が学んだことは、「すべての人のニーズに応えることは出来ない」ということ。
ビジョナリーカンパニー(お恥ずかしい話し、僕はまだ読んだことがないが)で言うところの「誰をバスに乗せるか?」ということだろう。
すべての人の支持を得ようとすると、結局、誰の支持も得られなくなる。
山川さんが先日、「CEO(リーダー)は、『信念』を持つことが必要」だと言っていたが、まさしくそういうことだろう。
はたして、僕には「信念」と呼べるものがあるのだろうか?
ところで、オプトの海老根さんが、「会社を替えても、あなたは変わらない」という本を書いたらしい。
まだ、読んではいないが、本質を捉えていると思う。
人間として成長しているという自信はあるが、インタースコープ時代もドリームビジョンを創業してからも、本質的には、僕は僕のままである。
良いところも、悪いところも。長けているところも、不得意なところも。
他人の人生を生きることはできない。
そのことを踏まえて、今後の意志決定をしようと思う。