家族が織りなす温かさ

数日前から喉をやられてしまい、今朝は掛かり付けの近所のお医者さんに行った。

久しぶりに、悠生と妻と僕の3人(家族全員)で行ったのだが、そこに、ある親子連れがやってきた。

お父さんはアメリカ人(らしい)、お母さんは日本人、長女は日本人(ぽい)、次女はハーフ(アメリカではダブルとも言う)。長女はおそらく、以前の旦那さんとの間に生まれたのだと思うが、父親によくなついていた。とても微笑ましい家族だった。

この家族が入ってきた時、お母さんがネットからプリントしたと思われる「地図」のようなものを握りしめていたので、わざわざ探してきたことは分かったが、日本に住所はなく、広尾にある「ニュー山王ホテル」に泊まっているらしかった。そのホテルは、米軍関係者用で、僕も知り合いのアメリカ人に連れられて何度か行ったことがある。

小さな病院(医院)なので、診察室から、僕らがいつも看てもらっているお医者さんの息子さん(2代目)とアメリカ人のお父さんが、何やら「英語」で話しをしているのが聞こえてきた。

ここの息子さんは、ハーバードに留学経験があり、流暢な英語を話していた。ニュー山王ホテルで、英語が話せるお医者さんのいる病院や医院を紹介しているんだろう。それで、お母さんが地図を片手に探してきたということだと思う。

そんなことはどうでもよいのだが、診察が終わって待合室で会計を待っている時、日本人と思われる上の女の子が悠生の指先を触ったりして遊んでくれた(日本語はあまり話せないと言っていた)。大人だったら、決してそんなことはするはずがないし出来ないが、子供は子供が好きで、知らない相手でも無邪気にその瞬間の友達として遊ぶことができる。ステキなことだ。

子供のそういう純真さは、実は、僕たち大人にも恩恵をもたらしてくれる。

僕らが住んでいるマンションでも、小さな子供がいる夫婦同士は自然と仲良くなっていき、ロビーや駐車場等で楽しく談笑している人達が多い。

僕達は結婚してから11年間はふたりだけの生活をしてきたので、家族の温もりというような感覚を忘れていたが、悠生が生まれてから、夫婦二人では感じられなかった、言葉にはできない「温かさ」を感じている。

僕は、仕事が好きだし、何よりも「創業」することが好きであり、ビジネスで成功したいと強く思っているが、こうした何気ない日常の幸せを大切にしたいと思う。