完璧なんて求めない。

先週末は大変だった。

土曜日は、妻が大学院での発表があり、僕が家で悠生の面倒を看ていた。朝は37度台だったので安心していたところ、昼頃から39度以上の熱が出て、一日中、そのままだった。熱で身体が怠く、尚かつ、精神的に不安なのだろう、とにかく抱っこしてくれと僕にしがみついている。時々、眠りにはつくのだが熟睡はできないようで、30分から1時間ぐらいで目が覚める。そんな繰り返しだった。

夕方6時前に妻が帰ってきて、その日の事情を説明すると、座薬を入れた方がいいだろうといい、座薬を入れた。すると、その30分後、38度ぐらいまで見事に熱が下がり、悠生も元気になった。ただ、やはり、食欲はなく、夕飯も二口ぐらいしか食べられなかった。

日曜日は終日、熱が上がることはなく、このまま治ってくれればと思っていた。

僕は、SONYの若手メンバーが主催する勉強会の講師として招かれており、10:30頃に家を出た。帰宅後、妻から聞いたところでは、僕が家を出た後からしばらくの間、原因は分からないが、2時間近く、ずっと泣きじゃくっていたらしい。

僕が帰ってからは比較的機嫌をよくしており、21:30頃には寝た。ところが、23時頃に起きてしまい、激しく泣き出した。それからは、何をやってもダメで、02時過ぎぐらいまでだろうか、尋常ではないほどに、泣きじゃくっていた。きっと精神的に不安定になっているんだろう。

数ヶ月前、僕も妻もどうしても休めない時に「病児保育」に預けたことがあるが、その直後は、やはり、精神的な問題だと思うが、2週間ぐらいだろうか、夜は1~2時間おきに起きて泣くということがあった。

ところで、昨日からさすがに僕も具合が悪くなり、渋谷での勉強会(ドリームビジョンで初めて借りたオフィスのすぐ近くだった)が終わってから、東急プラザの横にある薬局に薬を買いに行った。

宮益坂から駅構内を抜けて南口の東急プラザに行く途中、東急プラザ前のバスターミナルのところで、僕の好きな「ビッグイシュー日本版(ホームレスの方の自律を支援する目的で発行されている)」を売っている(オジさん)ことを思い出し、薬局に行く前に立ち寄った。

「明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願いします」と声を掛けると、とても元気な笑顔を返してくれて、二言三言、立ち話をした。★皆さんも是非、買って欲しい!!!★

表紙には、女優のニコール・キッドマンが載っていた。目次を見ると、「パーフェクトなんて求めない」というタイトルで、彼女のインタビュー記事が載っていた。とても興味を惹かれ、山手線の中で読み始めた。

「パーフェクトなんて求めない。退屈でしょう? 私が誰かについていちばん魅力を感じる部分は、その人の不完全なところにあるの。完全なものや、完全であろうとすることから『幸せは見つけられないものよ』。私は欠点もみんな好きだし、いつまでも惹き付けられるような複雑でおもしろい人のさまざまな要素を発見していくのが好きなの」。

たしかに、感情移入できる人というのは、どこか不完全なところがあり、親近感を持てる人だ。キレイ過ぎる女性や頭が良過ぎる人には、僕は接点を見出せず、感情移入ができない。

ニコール・キッドマンに言わせれば、「人生も不完全なもの」なのだろう。

悠生が具合悪くなっても、自分も具合悪くなっても、当たり前の話しだが、彼が生まれて来なければ良かったとは思ったことはない。

ひとつだけ考えるとことは、子育ては「体力」勝負だということ。

でも、10年前に子供が出来ていたら、僕は、今のように悠生に接することはできなかったと思う。

当時の超未熟な自分だったら(今も未熟だが)、悠生や妻に当たり散らしていたかもしれないから、やはり、僕らにとっては、今が子育て適齢期なのだろう。

「不完全」を受け入れる精神力のある人間になりたいと思う。