今朝の「日経新聞」の記事に対する疑問。

今朝(3/2)の日経新聞の一面にある「成長を考える」というコーナーのある「表現(言葉)」に疑問を持った。「何が成長を阻むのか?」というテーマでの2回目の記事のようだが、下記のような記載があった。

「バブル期以降の挑戦者たち(ここでは起業家を指している)の『多く』がルール違反を犯し、舞台を去ったことも『やっぱり名前の通った企業が安心』との心理を増幅した」。

ここで僕が「疑問」に思ったのは、「挑戦者たちの『多く』がルール違反を犯し」というフレーズの「多く」という言葉である。

この場合の「多く」とは、何社ぐらいのことを指しているのだろう?早速、辞書をひいてみた。

「一定の分量の中で占める割合が大である。大半だ」
「数量・度数が相対的に大である」

※三省堂提供「大辞林 第二版」より

やはり、僕が感じたとおり、この記事の「文脈」からすると「多く=大半・過半」というニュアンスを読者に印象づけることになると思う。

はたして、新興市場に株式を公開した企業の「大半・過半」がルール違反を犯して舞台(株式市場)を去っただろうか?

僕の記憶にあるところだけでも、雪印、カネボウ、不二家、日興コーディアル、堤氏が率いていた西武グループ等、大企業においても、それこそ「多く?」の企業が舞台を去ったようにも思える。

ジャーナリズムということを職業にしている限り、「言葉の定義」には「精確」を期して欲しいと思う。

ましてや、日経新聞という極めて「影響力が大きい」メディアであれば、その「言葉の重み」を改めて理解していただければと思う。

シリアルアントレプレナーとしては、切にお願いしたい。