元プロ野球「選手」兼「監督」の古田敦也氏の「決断」。

今日は妻が大学院でお世話になった教授への感謝の会とかで遅くなるとのことで、僕が子供を保育園に迎えに行った。19:30過ぎに保育園に着いたところ、いつもは他にも遅くまで園にいる子がいるはずが、今日は僕らの子供だけだった。

保育園には、台所や食器棚のようなオモチャがあり(そのこと自体を初めて知った)、彼はそこで「食器を洗って」遊んでいた。もちろん、水は出ないが、最後には自分の手を洗ってから終了していた。几帳面な性格が、こういうところにも感じられる。

ところで、昨日は、元プロ野球選手兼監督の古田敦也氏の講演を聴く機会に恵まれた。以前から、そう思ってはいたが、やはり、頭脳明晰な方だった。

さて、彼の話から学んだことはたくさんあるが、ランダムに整理してみようと思う。

★「記憶より記録(新庄の話しではない)」→メモを取る。それも、その意味も書くこと。そうでないと思い出せない。

★計画→実行→確認:野村監督に徹底的に叩き込まれたらしい。「計画」には「データ」が必要。

★キャッチャーは「理由」があって「サイン」を出している。→人間の行動には、理由や「動機」がある。そこを理解することにより、自分たちの行動(打ち手)が変わってくる。

★人間は、結果が出ると意識する。→どんな行動も「結果」を産み、その「結果」は「次の行動に影響を与える」。

★「決断」には、ベースに「判断」がある。「決断」の目的は、「行動を起こす」ことにある。→行動無き決断は、意味がない。

★プロ野球の選手は、18才から40才ぐらいまでいる。→親と子ほど歳の離れた世代が同居している。世代の異なる相手を「理解」することからチームワークは生まれる。それ(相手の理解と譲歩)無くして、チームワークは生まれない。

などなど。

とにかく、勉強になった。

しかし、その中でも最も勉強になったことは、以下のことである。

それは、野球の世界にも「ウェブ進化論」の法則が当てはまるということだ。

古田氏曰く、

・今の若い選手の方が「練習」をする。
・野球が上手い(技術レベルが高い)。
しかし、
・「(勝負)強い」かと言うと、それは「微妙」。

それは何故かというと、今の若い選手は「情報」を持っている。情報が「多過ぎる」。

情報が多いと「迷う」。

また、自分の意にそぐわないことは絶対にやらない。監督の指示だからと言って、盲目的に努力をすることはできない(しない)。

また、ひとりひとりが持っている「情報の質と量」が異なる。つまりは、「個別対応(One to One)」が必要になる。

話しは戻るが、何故、今の若い選手は、野球の技術レベルが高いのか?

それは、150キロのボールを投げてくれるマシンがあるので、150キロのボールを打つ「練習」ができる。従って、日本のバッターのレベルは高く、それを押さえ込んでいる日本のピッチャーは「超レベルが高い」。

だから、メジャーリーグで通用する。

しかし、ここまでの話しと矛盾するようだが、ここにも「高速道路」を抜けた後の「料金所での大渋滞」が待っている(ある)ということらしい。

最後の最後は「人間力」。

その「人間力」は、それだけ「修羅場」をくぐり抜けたか?(数多くの失敗や理不尽なことを経験してきたか?)による。

その点で、今の若い選手は、勝負どころで力を出せなかったり、潰されたりする、ということだろう。

鬱病や人格障害等が多いのも、そういうことかもしれない。

辻さんの「愚直に積め(アマゾンから今日、届いた)」は、まさに、そういうことだと思う。

遠回りしてもいいから、要領の良さよりも「愚直な経験(挫折や失敗)」を積むことが大切である。

・・・と自分に言い聞かせる。