社会起業家:New York のホームレス問題。

Common Ground, Rosanne Haggerty(コモン・グラウンド、ロザンヌ・ハガティ)と言えば何のことか?ご存知の方も多いと思う。

実は今朝と今夕、彼女とお会いする機会があった。

彼女は、僕の大好きなNew York のホームレス問題を、極めてイノベイティブな事業手法で解決している「社会起業家」である。

その「Rosanne Haggerty」氏を囲んだ朝食会(ETIC主催)があり、光栄にもお招き頂いた。たまたま、彼女の正面の席に座ることができ、参加者の皆さんからの質問に答える彼女の表情を間近に見ることができた。

言うまでもないが、とても聡明で尚かつ静かな力強さが伝わってきた。

夜には、ジャパン・ソサエティーNPO法人ETIC新生銀行NPO法人ISLの共催による「Rosanne Haggerty」氏の講演会が、新生銀行の20階で開催された。

ここでは細かな話しは書かないが、New York City(NYC)がホームレスの方々を支えるために負担しているコストが「数百ドル(一日あたり)」に対し、コモン・グラウンドが提供するホームレス向けの住居にかかっているコストは「34ドル/日」。

廃墟同然となったタイムズ・スクエア・ホテルを買い取りリノベーションする資金をNYCから融資(約30億円だったと思う)を受け、彼女たちがホームレス向けの「キレイ」で「安価」な住居に仕立てた結果、当時、NYCで最も危険な場所を言われていたタイムズ・スクエア周辺の治安が劇的に改善し、周辺の不動産価格が上昇したという画期的成果を生み出している。

因みに、コモン・グラウンドの収益の約75%は「事業収入」で、きちんと利益を出している。

簡単に言うと、ホームレスは安定的住居を得ることにより、就労意欲を回復し、収入を得ることができ、その収入の「30%」を家賃として支払う、という仕組みである。

現在は、タイムズ・スクエア以外でも、同様なソリューションを提供している。

ところで、今回の「Rosanne Haggerty」氏の話しを聴いて、大きなことを成し遂げるには「計画性」が重要だということを改めて認識させられた。

僕の人生には、その「計画性」が欠落している。

それを僕の好きな「Given Means」と言えば聞こえはいいが、それだけでは大志は成就しない。

35才になった時、目の前に「砂時計」を置かれた気分になったと同じように、45才の僕に必要なことは、この先の人生で何を成し遂げたいのか?を真剣に考えて、そのための「計画」を練り、実行に移すことだと感じた。

まずは、立ち上げたばかりの「メディア」を軌道に載せることに注力するつもりだが、同時に、10年先の自分を想像して、それに向かっての計画を練りたいと思う。

元気でカッコいい55才を迎えられるように。