「生活スタイル」の変化は、「意識の変化(意識改革)」を伴う。

昨日は、あるサロン形式の会合で、ベンチャーリンク創業者の小林忠嗣氏ぐるなび創業者の滝 久雄 氏のお話を伺う機会があった。

通常の講演会とは異なり、おふたりの話を間近に伺えて臨場感に溢れており、何より、とても濃い内容のお話だった。

詳細はお話されなかったが、小林さんは社長時代、病に倒れ、余命数ヶ月と言われたことがあったという。

その小林さんが仰っていたことで、とても印象に残ったことは、

「事業はゆっくり行かなければならない」。
「向こうから来たものを吟味して引き受けていた頃はよかった(拡大路線に走ってから躓いた)」。

ということ。

また、小林さんが病に倒れた後、様々な噂が走り、顧客のベンチャーリンク離れが起こったらしい。小林さんが元気でいたならば、それまでの恩を感じている顧客は、そうはしなかったのではないかと思う(映画「ゴッドファーザー」を思い出した)。

また、ぐるなびを創業された滝さんの話からは、以下のようなことを学んだ。

「ライフワークを持たないと、行き詰まる(三菱金属時代の上司の方に言われたそうである)」。

「インターネットの出現により、画像のリアルタイム更新コストが『2桁』下がる=ペイする」。

「ビジネスモデルが出来たからと言って、すぐにビジネスになるわけではない(クリティカルマスが必要)。

「産業革命」は「生活スタイル」を変える。→「生活スタイル」の変化は、「意識の変化(意識改革)」を伴う。
「ぐるなびの出現と普及(生活スタイルの変化)は、飲食店の出店コストを激減させた」。
→それまでは、路面店(場所によるが、4.5万円/坪)でないと商売がし難かったが、事前に「ぐるなび(ネット)」で「場所」を確認してから店に行くようになったので、路地裏(同1.5万円/坪)でも商売ができるようになった。50坪の店の場合、150万円/月のコスト削減効果!!

また、滝さんは、ぐるなびを創業される「10年前」から情報化社会の到来により、メディアの在り方が変わると確信されており、その時にされていた「交通広告」の事業であげていた収益から、毎年5億円ずつ、ぐるなび事業化のための投資をしていたという。

そういう「積み重ね」があってこその成功である。

「表面(成功)」だけを見て、憧れをもったり、何かを考えても、物事の本質は見えない。

おふたりのお話は、来年以降の事業を考える上で、とても参考になった。