役員に「NO」と言える友人。

人によっていつまでかは異なるだろうが、日本中が楽しみにしていたGWも基本的には今日でお終い。

僕のブログを読んでくれている皆さんは、どのようなGWをお過ごしだっただろうか?

僕たち家族は、上京してきた母親の相手をして、ずっと東京で過ごした。

いくつかトピックスをご紹介すると、5/3(月)は、甥(末弟の長男)のバイオリンの発表会があり、調布まで出掛けた。

この春、小学生になった甥は白いシャツにネクタイをして、とても上手に演奏していた。

一番下は3歳から上は大学生までの独奏と合奏があったが、その中でひとり、他の子供たちと較べて別格に上手な小学校2年生の女の子がいた。きっと将来は音大を目指すのだろう。

ところで、時間は前後するが、5/1(土)、ロシアから一時帰国していた友人と、彼と知り合った頃に知り合った女友達2人と僕の4人で、約1年ぶりに会った。

リーマンショック前のバブル全盛期とその後の景気低迷期を経て、ロシア(=モスクワとサンクトペテルブルク)がどんなふうに復調してきたか?その間、どうやってビジネスをしてきたか?など、とても参考になる話を聞くことができた。

その中で最も勉強になったのは、具体的な仕事の仕方も然ることながら、彼の「姿勢」というか、「組織に対するスタンス」だった。

彼は現地法人の社長をしているが、本社に戻っても管理職ではない。

そもそも彼は「出世しようという願望がない」のである。

なので、本社の役員に対しても「NO」が言える。

周囲が心配したり反対しても、自分の方針をきちんと説明し、自分でリスク(責任)を引き受け、仕事に励んでいる。

そして、きちんと結果を出している。素晴らしいことだ。

そういう友人を持てたことを幸せに思う。

ところで、GW直前にも、大企業に勤める友人と会った。

ひとりは総合AV家電メーカー、もうひとりは総合商社。

総合商社に勤務する友人は現在、事業会社(子会社)の社長をしており、新しい市場を創ろうと奮闘中。シリコンバレーに駐在していたこともあり、ベンチャーの匂いを知っている人だ。

総合AV家電メーカーの友人は営業推進の仕事をしているが、先日、経営TOPと若手社員との会合に出席したらしい。

詳細は口止めされているので書けないが、他の人間が殆ど発言しないなか、彼は経営TOPの方針を否定し、正々堂々と自分の意見を述べたという。

能力が高く自信家なのは勿論だが、やはり、組織の中で「出世」することに「関心がない」のだろう。

孫さんが、最近の講演で、幕末の時代を引き合いに出し、「カネも要らない。名誉も要らない。命さえも要らない、というぐらいの奴じゃないと大きなことは成し遂げられない」という話をしているが、そこまでの話でなくても、何かを「失いたくない」と思うと、思い切った攻めはできないということだ。

結局は「自信」がなければできないことだが、仮に「能力」も「自信」もあったとしても、「他人の評価を気にしない」という姿勢がなければできない「生き方」である。

もうひとつ、彼らの発言で共通するものがあった。

それは、「どういう人間を出世させるか?」ということ。

「事業領域」にしても「海外市場」にしても、これから伸びるところにエース級の人材を投入できるか?

そのやり方には問題もあると聞くが、「資源」を求めて猛烈な勢いで「アフリカ」に進出している中国企業と比較して、日本企業はそうではなさそうである。

経営側の判断もあるが、そういう「未開の地」に自ら行こうという気概を持った人間がどれだけいるか?ということでもあるだろう。

さて、僕も明日から仕事に復帰。

彼らの「生き方」を見習いたい。