今日はとても重要な用件があり、久しぶりに名古屋を訪問した。何年ぶりかも覚えていないほど久しぶりだった。
行きの新幹線の中で読んでいた新聞に、元近鉄バッファローズ投手の「盛田幸妃氏」のコラムが載っていた。
彼は現役時代、脳に腫瘍ができて、大手術をしたらしい(その後、マウンドに復帰したのかどうかは書いてなかった)。
その彼が手術後、右半身に痙攣が起こったり、手足にしびれが出たりすることに落ち込み、ヤケを起こして右手を壁に叩き付けたことがあったそうだ。横にいた奥さんは、「やめて!」と言って泣きながら病室を出て行ったという。
その時、彼は、テレビの上に立ててあった、わずか5才の時にリンパ肉腫というガンで命を奪われた弟さんの写真に、「ごめんな。お前は2回もお腹を切ってしんどかったろう。それに比べればおれはまだ楽なのに・・・」と話しかけたという。
彼は甲子園に出た時もプロになってからも、常に、弟さんの写真をポケットに入れてマウンドに立っていたらしい。
満塁のピンチの時に手をやったその写真を見て、病気と戦う闘志が湧いたという。
実は、今日のエントリーのタイトルは、先週の金曜日の夜、僕が初めて創った会社のパートナーだった堀水という奴と久しぶりに食事をした時に、彼が言っていた言葉である。
どういう展開だったかは覚えていないが、僕達兄弟が早くに両親を亡くしたことに話しが及んだ際に、「平石にとっては、早くに両親が亡くなったという逆境に立ち向かうことが、『生きる力』になったんだと思う」と言っていた。
盛田氏のコラムを読んで、堀水の言葉を思い出した。
そして、人間は、今現在生きている人だけでなく、亡くなった人も含めて、多くの人に支えられて生きているということを改めて考えさせられた。
すべての人に対する「責任」があるということだろう。