プロゴルファー中嶋常幸氏の秘密。

日曜日(今日)の午後、インタースコープ創業メンバーの平岡さんが子供を連れて遊びに来るというので、久しぶりに家の中を片付けた。

僕がまだ20代の頃、小学生の子供がいる30代の友人夫婦の家に遊びに行った時に、奥さんが「家の中がスラム化している」と冗談まじり(エクスキューズだったのだろう)に言っていたことがあるが、自分たちが子供を持ってみて、その意味が分かるようになった。

ところで、古い雑誌を片付けていて、THE NIKKEI MAGAZINE 3月号を見つけた。その小冊子には「17 SECRETS」というコーナーがあって、著名な方に対するインタビュー(質問)とその回答が載っている。3月号の著名人は、プロゴルファーの中嶋常幸氏だった。

質問の中に「特技があったら教えて下さい」というものがある。彼の答えは、「ゴルフ」。実直な方なのだろう(笑)。ゴルフ以外には取り柄が無いということを「謙遜」を交えて言っているのだと思う。

もうひとつ、おもしろい回答があった。「自由に使えるお金が1,000万円あったら何に使いますか?」という質問に対して、「小心者なので使えません」と答えている。彼の人となりを物語っているような気がする。

僕は中嶋常幸氏がプロゴルファーとしてピークだった頃は、特に好きでも嫌いでもなかった。僕は「青木功」氏がとても好きだった。それが、ここ数年前ぐらいから中嶋常幸という人の「生き方」に惹かれるようになった。

昨年の秋だったと思うが、彼が久しぶりにレギュラーツアー(彼は50才を超えているのでシニアツアーにも出場できる)で優勝したことにより、マスコミから「中高年の星」と書かれるようになった。

彼はインタビューに、こんなふうに答えていた。

「中嶋常幸が若い人達と必死になって競い合っている姿を見て欲しい」。

プロゴルファーとしてのピークはとっくの昔に過ぎていることは彼自身が一番よく知っていると思うが、その自分が「僅かな可能性(逆に言えば可能性があるのは事実である)」に賭けて「優勝」を狙って頑張っている姿を見せることにより、自分自身がプロゴルファーとしてのキャリア(人生)を楽しむと同時に、同じような年齢の人達(特に男性)に少しでも「勇気と自信」を提供することができれば・・・というような気持ちなのではないかと思う。

自分のために頑張ることが、結果として「他人(社会)」のためになる。そんな生き方が出来たら、最高である。

追伸:僕が好きなプロゴルファーと言えば、倉本昌弘(51才)も健闘している。

「風呂の窓から見える青い空」と「子供の頃の記憶」。

連休初日の土曜日から今日まで、子供を連れて福島県郡山市の実家に帰省していた。正月以来、4ヶ月ぶりに会う孫はだいぶ成長していたようで、母は目を細めていた。

日曜日は弟夫妻の家に遊びに行き、従兄弟同士の交流を図った。小学校3年生になった弟の子供は、とても面倒見がよく、僕らの子供と楽しそうに遊んでくれていた。帰り際に彼が寂しそうな表情をしていたのが印象的だった。

ところで、今日の昼前、実家で風呂に入った。風呂の窓からは澄んだ青空が見えた。子供の頃と同じ長閑(のどか)な時間が流れて行くのを感じた。今この瞬間にも世界のどこかでは紛争が起こっているにも関らず、こうして平和に暮らしていることに感謝をしなければと思った。

そして、今年のSTYLE(社会起業家ビジネスプラン・コンテスト)での田坂広志さんのスピーチを思い出した。そのタイトルは、「なぜ、我々は世界を変えたいと願うのか?」というものだ。

「自分自身がとてもちっぽけな存在だと感じる。だから、世界を変えることにより、自分はちっぽけな存在ではないことを証明したいと思う」。

田坂さん自身、若い頃はそんなふうに考えたことがあったそうだ。

ウィンドウズのOSがVISTAに変わらなくても、Googleが「あちら側」を便利にしてくれなくても、我々の生活、少なくとも日本に暮らす大多数の人たちの生活は充分に幸せである。それでも、経済発展を目指し、より大きなGDPを目指すのは、いったい、何のためなのだろうか? 実家の風呂に浸かりながら、ふっとそんな想いにかられた。

話しは変わるが、子供が出来てから、特に、子供が1才半になった頃から、自分の子供の頃のことをよく思い出すようになった。今日も実家の物置にあった古い家具を見ながら、幼少の頃のことを思い出した。

実家の裏庭に建てられているその物置には、僕らの祖父母が使っていたもので、きっと昭和初期に作られたと思われる家具が置いてあった。父が今の家を建てる前、僕が小学校の頃に住んでいた家の頃から使っていた家具だ。

これから、僕らの子供の成長と共に、自分の子供の頃のことを思い出していくような気がする。

「人生は短い」が、これからの人生は、今までとは違った楽しさがあるように思う。

ホワイトデーのプレゼント。

今日は単月黒字のお祝いで、スタッフ全員で「焼肉(牛角)」を食べに行った(株主の読者の皆さん、平石のポケットマネーで行きましたのでご安心を!!/笑)。

やはり、こういう席の食事はおいしいし、楽しい。

食事会の前、4月から三井住友銀行に就職をする元インターンのお祝いと、日頃からお世話になっている「女性」の方々への「ホワイトデー」のプレゼントを買いに渋谷に行った。

ホワイトデーのプレゼントは、知り合いが役員を務める「ルピシア」というお茶の専門店で購入した。3.14着で配送の手配をしてもらった。

「ルピシア」がオープンしたのは、かれこれ10年以上前になるが、一時期は「株式公開」を検討していたという。業績的には充分に株式公開は可能だったようだが、株式公開のプラスマイナスを考えて、創業者であり今も社長を務める方の判断で取りやめたらしい。

僕の知り合いは「創業メンバーとしてのキャピタルゲインか!!!」と思ったらしいが、社長が「やっぱり公開するのは止めた」となり、束の間の「ぬか喜び」だったそうだ(笑)。安易な上場が多い中、賢明な判断だと思う。

ところで、ドリームビジョンを創業して、そろそろ1年になる。あっと言う間というよりも、とても長かった気がする。精神的に辛かった時期があったせいで、そう思うのだろう。

でも、ようやく黒字にもなり、今は毎日がとても楽しい。そして、僕はとても幸せだと思う。

何にと言われると難しいが、みんなと楽しく食事ができ、ホワイトデーのプレゼントを贈ることもでき、とても感謝をしている。

これからも、そういう心を大切にしたい。

追伸:僕の人生は、3月に大きな意思決定をすることが多い。今年の3月はこの先、どんな展開が待っているのだろう?

「幸せのちから」。

今朝は子供を保育園に預けた後、本当に久しぶりに映画を観にいった。最後に映画館に行ったのは、かれこれ2年近く前だと思う。妻の出産前のことだ。

六本木ヒルズにある旧バージンシネマ(現TOHOシネマ)で、10:30から「幸せのちから(the PURSUIT of HAPPYNESS/本当はHAPPINESS)」を観た。「不都合な真実」と人気を二分しているので、観に行った人も多いと思う。

この時間から映画を観たのは初めてのことだ。子供が出来てから、早起きになった。自宅でネット経由で指定席を予約して出掛けたが、さすがに空いていた。

「幸せのちから」を観て、色々なことを考えた。

映画に限らず、何事に対しても、人によってその受け止め方は異なるし、同じ人でも、どのような状況の時かによって感じるものは大きく違ってくるだろう。

自分自身のことを考えても、ドリームビジョンを始める前、あるいは、子供が生まれる前、あるいは、貧乏な生活をしたことがなかったとしたら、今日の映画を観て考えたことは違ったと思う。

このエントリーに書きたいことは色々あるが、敢えて要約するならば、それは田坂広志さんがしばしば言っているようなことになる気がする。

「起業家精神というものがハングリー精神(欠乏感)によってしか生まれて来ないとしたら、それはあまりにも哀しいことである。世界第二位の経済大国となり、路頭に迷う事すら難しい日本社会において、なぜ、我々はハングリー精神を持たなければならないのか? もうひとつの起業家精神があるように思う。それは、『感謝の心』から生まれてくる起業家精神であり、意志であり、活力ではないだろうか? そういうエネルギ-を我々は持ちたいと思う」。

住む家を失った父子が、一晩の「温かいベッド」を求めて教会に並ぶシーンが何度も出てくる。アメリカ社会には、そういう受け皿があるとみることも出来るが、そういう受け皿が必要な社会(貧富の差が激しい)だとみることも出来る。

僕はさすがにホームレス生活を余儀なくされるほどの貧乏は経験したことはないが、30代半ばにとても貧乏な生活をした。今の僕を支えているのは、その時の「苦労」のように思う。

あの時に諦めていたら、今の自分はなかった。

子供も生まれ、40才を過ぎて「3度目の起業」にも挑戦でき、こうして、朝から「六本木ヒルズ」で映画を観ることができているということを、とても「幸せ」なことだと思う。