サッポロビール

妻が妊娠して以来、家では殆どビールを飲まなくなった。

正確に言うと、外でもあまりお酒を飲まなくなった。家に帰った時に、悠生が熱を出していたり、妻が具合が悪かったりした場合に、酔っぱらっていたのでは「仕事」にならないからだ。

僕の妻は、そもそも、僕よりもお酒が強い人なのだが、悠生を妊娠してからはお酒を飲まなくなり、昨年の9月に悠生が生まれてからも、母乳に出てしまうため、お酒は殆ど飲まない生活が続いている。そんなこともあり、僕も彼女に付き合って、家ではビールを飲まなくなったというわけだ。

それでも、ふたりともお酒が好きで、特に「ビール」が好きなので、ノンアルコール・ビールを飲むようになった。

色々と試してみると、「バクラー」か「レーベンブロイ」(ふたつとも輸入品)がおいしいことがわかり、僕らはバクラーを飲んでいる。不思議なもので、その味に慣れてしまうと、ビールよりも美味しいと感じるようになる。

それでも、たまには「ビール」を飲もうと思い、スーパーのビール売り場に行くことがある。

僕は昔から、特定の銘柄に統一せず、常に複数の銘柄を飲んでいるが、選ぶ銘柄はその時々で変化する。

ここ最近で買ったことのあるビールは、サッポロビールである。銘柄で言うと、「黒ラベル」と「畑の見えるビール」だ。

それは何故かというと、ふたつとも「LOHAS」なビールだから。

協働契約栽培や契約農家で栽培した麦芽やホップのみを使用しており、なんともヘルシーな装いに惹かれたからだ。

サッポロビールはここ数年、あまり売れ行きが良くなく、不動産会社と化した(グループ会社が恵比寿ガーデンプレイスの運営をしている)とか揶揄されることがあったが、最近のマーケティングは世の中の流れを上手くつかんでいるように思う。

ブラインドテストをすると、殆どの人がビールの味を飲み分けられない(どれがどれだか分からない)というし、ビールに限らずアイスクリーム等でも「パッケージ」を変えると評価が変わることが実験で証明されており、そういう意味でも、どんな「価値提案」をするかがポイントになる。マーケティング用語でいうところの「情緒的ベネフィット」である。

商品開発担当者の思惑にハメられていると思いつつ、「畑の見えるビール」を買ってしまった。

パッケージの影響か?原材料の違いか?は分からないが、美味しいビールである。