パソナの南部さん

本日、大手町のパソナ本社で開催された「QM義塾社長大学」という会合で、パソナの南部さんとお会いした。南部さんとお会いするのは、僕の記憶が正しければ、今日が3回目だと思う。

初めて南部さんにお会いしたのは1994年か1995年だったと思うので、もう10年以上前のことになる。

南部さんが多摩大学の初代学長(現在は名誉学長)の野田一夫先生と親しくされており、僕は、野田先生の三男の野田豊と親しくしていた(彼が経営するプラン・ドゥ・シーというウエディングプロデュース会社に依頼して僕らの結婚披露宴を開催した)関係で、野田先生関連のパーティの席上等で、2度ほどお会いしたことがあった。

当時の南部さんは、40代前半で、今の僕ぐらいの年齢だった。当然のことだが、そう考えると、改めて凄い方だと思った。

その時の南部さんの印象は、とても躍動的でエネルギーに満ちあふれた人、という感じだった。

それから10年経った今日の南部さんは、とてもしなやかで、深みがあり、円熟した感じが全身に漂っていた。現在、54才だそうである。僕も、そんな54才になりたいと思った。

今日は、QM義塾社長大学なるものの3周年記念で、尚かつ、パソナは今年30周年ということから、運営委員を務められている南部さんが講演をされた。とても素晴らしい話しをされていた。

その南部さんとエレベーターの中で一緒になり、また、講演後の懇親会でも少々お話をさせて頂いた。

僕が「教育事業」や「人材紹介事業」を始めた年に、こうして再びお会いした(それもエレベーターの中で)のは、何かのメッセージ(縁)があるのかもしれない。

南部さんが講演でおっしゃっていたことは、大きくふたつあった。

ひとつは、南部さんが「村上ファンドやホリエモン問題から学んだこと」。もうひとつは、南部さんが「学生時代に抱いた3つの問題意識」。

そして、3つの問題意識のうちのひとつが、今の事業になったそうである。

ひとつめの「村上ファンドやホリエモン問題から学んだこと」は、

1. 容姿や様式は大切であること。
→以前は服装には頓着しなかったが、今は身嗜みに気をつけるようにしている。クールビズと言っても、襟のついたシャツとプレスのきいたズボンを履くことは礼儀ではないか?

2. 人生観というのは、親から受けた愛情や周囲に対する感謝の気持ちから生まれるのではないか?
→堀江さんの発言からは、親に対する感謝の念や愛情を受けたということが感じられたなかった。

3. 正義感、倫理観が大切。
→それらが欠如している人をイノベーターと呼べるのか? ヒットラーやポルポトはイノベーターか?

ふたつめの「学生の時に抱いた3つの問題意識」は、

1. 就職活動で創業者やオーナーに会いたいが、会えない(会えなかった)。
→パソナの採用においては、最初の説明会から南部さんが話しをするようにしている。

2. ふたつめは、よく覚えていない(ごめんなさい)。
→ここで南部さんがおっしゃっていたのは、今は就職活動時期が早くなっているので、就職するまでに時間があり、その時には、他の会社と合併しているかもしれないし、何が起きているかわからないということで、それに対しては、解決策が見出せていないというようなことを仰っていた。
あとは、スポーツ選手を採用するようにしたとかも言ってた。
いずれにしても、よく覚えていない。

3. 終身雇用=大きな雇用責任を負うということで、なかなか採用してもらえなかった。
→その中でも、女子学生は10人中1.6人しか採用にならず、苦労をしていた。また、同期の男子は年月と共に出世していくのに、彼女達はずっと平社員のまま。もっと大変だったのは、彼女達が何らかの事情で退職した後、再就職は困難を極めていた。そのことを「解決」しようと思い、人材派遣業を立ち上げた。

ということである。

また、父親から受けた教育や影響、母親の教え、言霊(ことだま)~たったひと言で人生が変わることがある~、「夢」が「欲望」に変わると会社がおかしな方向に行ってしまうリスクがある、「志」には大義名分があり、人に夢や希望を与える、「志」が「野心」に変わることがある、野心は人を恐れさせる、知識は本来、人々を豊かにするためのツールであるはずなのに、人々を「差別化」することに使われたりしている、学校は将来のビジョンを育むためのものなのに、学歴社会を駆け上るためのものになっている、「リーダー」と「権力者(社長)」は違う、というようなお話もされていた。

今回はまとまりの無い話しで恐縮であるが、

・40代の南部さんよりも、今日お会いした54才の南部さんの方がステキだったということ。
・インタースコープを始めてからの数年は、ネットベンチャー関連の若い経営者達との付き合いが多かったが、やはり、「大人の経営者」からは学ぶものが多いということ。
・人間は、生き様が「顔」に出るということ。
・様々な苦労や経験を重ねなければ見えてこない世界があるということ。

を感じたということと、それを僕のブログを読んで下さっている人達にも伝えたかったということである。
少しでも何かの参考になったようであれば幸いである。

そして、最後に、QM義塾社長大学に紹介してくれたパソナテックの森本さん、ありがとうございました。