法政大学のビジネススクール

ご存知の方は少ないと思うが、法政大学のビジネススクール(社会人向け大学院)で「イノベーション・マネジメント研究科」というところがある。設立されて3年目の新しい大学院だ。

この大学院の特徴は、修士論文(研究)を書く代わりに「事業計画書」を書くこと、企業からの派遣で来ている場合には、その人が担当している「プロジェクト」を持ち込んで、その「事業化に向けたスタディ」をすること等で、極めて「プラクティカル(実践的)」である点にある。

昨日の日経産業新聞に「小さく」掲載されたので、ひょっとしたらご存知の方もいるかもしれないが、ドリームビジョンと同大学院で提携し、「起業」をテーマにした公開講座(「Turning Point ~「起業」というイノベーション ~」)を行うことになった。

5月22日に行ったドリームビジョンの設立記念レセプションにて、120人ものベンチャー仲間の前で、「10年後に大学を創る!!!」と宣言してしまったが、それに向けての第一歩を踏み出した気がしている。

来週水曜日(7/26)には、本講座の開講を記念して、アップルコンピュータ代表取締役の退任を発表したばかりの前刀さんにゲスト講師としていらして頂くことになっている。

ここ最近は、ネットベンチャー仲間に、本講座のゲスト講師の依頼をしているが、みんな快く「O.K.」の返事をしてくれる。

やはり、ある高みを極めた人は教育的な試みに協力的だし、自分の持っているものを「還元」しようという姿勢を持っているのだろう。彼らの好意に感謝すると共に、受講生の方々にとって有益な機会となるよう努めなければと思う。

ところで今日は、今回の提携にご尽力頂いた小川教授の依頼により、その「イノベーション・マネジメント研究科」の「通常の授業」で、僕がゲスト講師として話しをさせて頂くことになっている。昨日は深夜まで、その準備をしていた。

小川教授からリクエストされた講義のテーマは、

1. これまでの起業経験(3つ)、起業する側の心得(マインドセット)。
2. そのなかでマーケティングをどのように考えてきたか? 顧客とのビジネスシステムのつなぎ方。

という2つである。

昨夜、WBS(World Business Satellite)で「インタースコープ」が紹介されるのを見てから、このテーマに則って資料づくりを始めた(やはり、自分が創業した会社が、こうしてテレビで紹介されるのは嬉しいことだ)。

3時半ぐらいまでかかったが、ドリームビジョンを含めて自分の「3つの起業」を上記のテーマで整理すると、とてもシンプルで分かりやすい結果となった。

まず、素直に我ながら嬉しく思ったのは、格段に進歩してきていること。そして、最初の起業の時は、自社に対する「科学的なマーケティング」が殆ど何も為されていなかったということを再確認できた。

最初の起業をして暫くした後に、「シンプルマーケティング」という本の著者である森さんという方から、「『徒手空拳』の割には、よくやっているよ」と言われたが、今にして思うと、まさしく「徒手空拳」であったことが分かる(笑)。

以前は、僕が「ビジネススクール」で講義をするなどということは、想像もできなかった。

そのことに素直に感謝すると共に、こういう機会を頂けるようになった理由を考えると、それは、やはり、インタースコープという会社を創業し、上場こそできていないが、業界ではそれなりに認知される会社に育てるという経験をしてきたからだと思う(そのこと自体にも感謝している)。

何事にもステップというものがある、ということだろう。

「起業」に限らず、人生やキャリアにおける「イノベーション」には、そこには必ず、何らかの「法則性(共通項目)」があるように思う。

その「法則性」をドリームビジョンとして見出していくことにより、より多くの人が「自分らしい生き方とキャリアデザイン」を実現することの支援ができればと考えている。

小川教授をはじめとして、多くの皆さんのお力をお借りしながら。