NAKATA ルネッサンス

昨日の日経新聞に「NAKATA ルネッサンス」というコーナーがあった。サイクルは分からないが、定期的に掲載されている。

今回の記事で紹介されていた中田と前園による新しい試みに目がとまった。

ふたりが友情で繋がっていることは周知の事実であるが、興味深かったのは、ふたりがフル代表として同じピッチに立ったことは一度も無かったこと、そして、ふたりにとっても最も印象に残っている(楽しかった)試合は、ブラジルに奇跡的な勝利をしたオリンピックだったということである。

彼らがこれからやろうとしていることは、日本全国のサッカー少年の中から将来のプロ選手を発掘することなのだが、その思想とアプローチに共感を覚えた。

前園はインタビューに対して、「たまたま僻地に住んでいるとか、経済的に恵まれていないからとか、そういう理由で才能を開花させることができずにいる少年はたくさんいる。そういう少年たちにチャンスを提供したい。例えば、欧州のクラブが興味を示した場合、親が「留学費用」を負担するのではなく、すべて現地のクラブが負担する。そんな仕組みを創りたい」という趣旨の話しをしていた。

また、「監督やコーチになるだけがサッカー界に対する恩返しだとは思わない」という、ふたりの所属事務所サニーサイドアップの次原悦子社長の発言が紹介されていた。

前園は、彼の全盛期に、欧州のクラブからオファーがあったらしいが、当時は今と違って日本のクラブが選手を出したがらず、また、仕組みも整備されておらず、彼の「夢」は実現しなかったという。

彼は、そんな自分の経験も含めて、才能溢れる少年たちにステージを用意してあげたいと思っているのだろう。

将来は一般のビジネス界だけでなく、中田や前園のような思想の持ち主とも仕事をしてみたい。