折れない魂。

先日、家にあった書籍や雑誌を整理して、中目黒のブックオフに売りに行った。

その中には一度も読まずに終わってしまった本もあり、興味関心だけで買っても、本当にその気がないものは読まない、仕事で言えば、自分が本当に興味や情熱を持っているものでなければ形にはならない、ということを改めて悟った。

手元に残しておいたもので、2005年12月1日号の「ナンバー」というスポーツ誌があった。

わざわざ僕が説明をする必要もないと思うが、ナンバーは、スコアや勝敗やテクニカルなことを伝えるのではなく(もちろん、コンテンツとしては含まれる)、プロフェッショナル・スポーツという世界で、自分の身体と精神力だけで人生を切り拓いていっている人達の「生き方」にスポットを当てている雑誌である。

昨晩、家に帰ると、ちょうど1年前のその「ナンバー」を、悠生がどこかから引っ張り出してきたらしく、リビングの床においてあった。

表紙には、僕の大好きな「カズ」が右手を高々と上げてボールを持っており、「折れない魂」というコピーが中央を縦に走っている。

昨年、初めての「世界クラブ選手権」に出場するために、カズがシドニーFCに期限付きで移籍した頃のことだ。

「ドーハの悲劇」によって、カズは悲願のワールドカップには出場できなかったが、彼の「生き方」と「存在感」は、人々に大きな影響力を持っていると思う。

個人的なことで言えば、起業したものの鳴かず飛ばずだった最初の会社の頃、カズの「挫けない」姿勢に励まされ、勇気づけられて、踏みとどまってきた。

カズ以外でも、勇気をもらってきた人がたくさんいる。

173センチという小さな身体でNBAに挑戦し続けている「田臥勇太」も、そのひとりである。

僕も、そんなふうに人々を勇気づけられる人間になれたら幸せである。

今は、自分で自分を勇気づけるので精一杯だけど(笑)。