自分が登る山を決める。

昨晩のことだが、以前から親交のある政治家の方のお誘いで、ある会合にお邪魔させて頂いた。

その席でお会いした方のひとりは、100店舗もの飲食店を持つ会社の二代目(専務)の方で、その会合もその方の会社が経営するお店で行われた。

最後に、とても美味しい蕎麦が出たのだが、それは「知的障害者」の方が打っているものだという。食べ始めた後に聞かされたのだが、とても驚いた。お世辞抜きに、とってもおいしい蕎麦だった。

その方は「障害者でも、根気づよく努力を続ければ、こういう蕎麦が打てるようになるということですよ」と言っていた。

その方のお父さんが積極的に障害を持つ方を雇用しているらしく、競争が激しい飲食業で着実に会社を成長させながら、こうして、社会貢献もきちんと行っている。とても素晴らしいと思った。

僕の回りにはネットベンチャーの人達で尚かつ成功している人が多いが、何が「成功」かは色々な尺度があり、必ずしも最先端のビジネスを手掛け上場することだけが成功ではない、ということを改めて考えさせられた。

また、古くからの知り合いの政治家の方が言っていた話しも印象的だった。

「落ちたら(落選したら)自分のため。当選したら国のためなんですよ」。

その言葉を聞いて、僕は失礼を知りながら「落選して浪人中はどうやって生活するんですか?後援会からの献金等ですか?」と尋ねたところ、「私はお涙頂戴はしません。保険を解約したりして、何とか生活するんです。(政治家というのは)落選している間に人間が磨かれるんですよ」という答えが返ってきた。

事実、その方は、過去に落選を経験されている。

ところで、今日のブログのタイトルであるが、これは京セラ創業者の稲盛和夫さんが仰った言葉だそうだ。

他人との比較や相対的なものではなく、自分が登りたい山(目指したいもの)を見つけることが、経営者にとっては大切である、という意味だ。

経営者だけでなく、万人に当てはまる話しだと思う。

僕が言う「自分らしく」ということも、そういうことである。

追伸:昨夜の会食では、「3K=感謝・謙虚・工夫」ということも教わった。有意義な時間だった。