あれは、1998年の秋のことだった。
僕が初めて、岐阜県の春日井という駅に降り立った瞬間だった。
今では「ヒルズ族」のひとりとなったウェブクルー創業者の渡辺さんが、まだ、岐阜の春日井という片田舎で、妹さんとふたりで、独自開発の擬似キャッシュを用いてオンラインモールを運営するペガジャパンという会社を経営していた頃だ。
駅舎から駅前の広場に出ると、そこに白いウインドブレーカーを着た渡辺さんが立っていた。
そして、僕の姿を発見すると「ニコッ」と笑い、僕らは「目」で会話をした。
「よくここまで来てくれましたね(渡辺さん)」。「来ましたよ(平石)」。そんな感じだった。
あの瞬間が、僕のネットビジネスが始まった瞬間であり、敢えてカッコよく言えば、僕の起業家人生の始まりだったような気がする。
その時と同じ興奮を、八戸の駅に入る新幹線の中で覚えていた。
そのとおり、八戸の駅で大谷さんが待っていてくれた。
続きは、また。