人生は設計できるものではない。

日経ビジネスオンラインに、「人生は設計できるものではない」というタイトルの宋文州さんのコラムが掲載されていた。彼とは同い年で、また、彼の「生き方」に惹かれていることもあり、いつも興味深く読んでいる。

僕の「自作の座右の銘」のひとつは「人生はすべて必然」であるが、「人生は設計できるものではない」というのは、そのとおりだと思う。

以前にもこのブログに書いたことがあるが、米国ワシントン州立大学のある方が、世界的に著名な起業家から売上が数百億円規模の会社の起業家を含めて20人(だったと思う)をインタビューした結果、誰一人として最初から今のビジネスをしようと思っていた人はいないというレポートを書いており、そのことを「Given Means(その時にに与えられていた材料での発想)」と称している。

恐らく、孫さんにしても、最初から携帯電話の事業をやろうとは思っていなかっただろうし、Yahoo! という会社が現れることを予期していたわけではないだろう。

僕にしても、1991年に商法改正がなければ会社は創らなかっただろうし、山川さんと出会わなかったらインタースコープは立ち上げていなかっただろうし、山川さんが田部さんをインタースコープに誘わなかったら、安田がインタースコープでインターンをしていなかったら、僕はドリームビジョンを立ち上げていなかったかもしれない。

そもそも、中高生の頃は、ミュージシャンになりたいと思っていた。

そうして考えると、偶然という「幸運」に感謝せずにはいられない。

また、すべては極めて「不確実」であることを考えると、とても怖くもなる。

目の前を通り過ぎる「偶然」をどう判断し、どんな行動をするのかにより、人生は大きく異なっていくと思う。

その意味で、自分の「選択」の「結果」が今の自分であると考えると、すべては「必然」とも言える。

宋さんのコラムを読んで、久しぶりに鳥肌が立った。

追伸:ドラッカーは、「変化はコントロールできない。出来るのは先頭に立つことだけだ」と言っているそうである。不勉強な僕は、江副さんの本を読んでそのことを知った。