マクロミルの新規事業。

昨日の日経新聞に、マクロミルがニールセンからPOSデータの収集・分析事業を譲り受け、流通系のビジネスに強い東急エージェンーと提携し、新規事業を立ち上げるという記事が載っていた。インタースコープとインフォプラントが合併し、Yahoo! バリューインサイトとなったことを受けての対抗策という意味合いもあるのだろう。

ところで、マクロミルが今回立ち上げる事業とほぼ同様な事業を、僕らがインタースコープ時代に構想していた。当時は、企業としての実力が足りず、残念ながら具現化することは出来なかったが、そのような可能性があることをマクロミルが実証してくれたとも言える。

僕は、先見性や構想力には自信があるが、物事は何でも、先見性や構想力だけでなく、それを「具現化」する力がなければ日の目を見ることはできない。マクロミルは、その「具現化」する力と「オペレーション」に秀でている会社である。創業者の杉本さんから学んだことは数知れない。

そのマクロミルも、2000年頃は数多いるベンチャー企業の1社だったわけだが、こうして日経新聞に大きく取り上げられる企業に成長したことは、僕にとっても感慨深い。残念ながら、インタースコープという名前は残らなかったが、業界の同志であるインフォプラントと合併し、マクロミルと並んで「業界の2強」となったことも、別の意味で僕にとっては感慨深いものがある。

ところで、ちょうど10年前のことだが、元マッキンゼーの「波頭 亮」氏のオフィスを訪ねたことがある。「頭の体操」の著者である多湖輝先生つながりの熊平さん(日銀の金庫も造っている金庫メーカーの老舗のお嬢さん)の紹介だった。

僕がインタースコープを創業した2000年の暮れに、波頭さんと電話で話しをする機会があった。その時に、彼が「インターネットリサーチですか・・・。残るのは『2社』だろうね」と言っていたことが強く頭に残っている。

その時、インタースコープは、インフォプラント、マクロミルと並んで「3強」と言われていたが、そのうちで「勝ち組」として生き残れるのは「2社」、つまり、1社は脱落するということを考えて、背筋が寒くなった。

さて、ドリームビジョンは将来、どんな会社と競合することになるだろうか?

インタースコープを超えていきたい。