「国富」から「個福」へ。

昨日は「駒沢公園」にある「じゃぶじゃぶ池」と呼ばれている子供用のプールに行った。11時ぐらいに到着したところ、すでに大勢の子供達で賑わっていた。

僕らの家から駒沢公園まではクルマで20~30分の距離。昨日は途中が少々渋滞しており、30分近くかかった。

昨日のエントリーで元マッキンゼーの波頭亮さんの話しを書いたが、昨日の駒沢公園に関しても、波頭さんのことを思い出した。

彼が初めて書いた書籍だと思うが、「新幸福論—国富から個福へ」という本がある。もう10年以上前に出された本だ。

熊平さんに連れられて、波頭さんのオフィスを訪ねた際に、その本を持っていってサインをしてもらった。手元にその本がないので、正確には覚えていないが「主観的価値判断」というような言葉を書いてくれた。

さて、波頭さんが書かれた「新幸福論」の趣旨は、「国富」から「個福」へのパラダイムシフトが起こるということだった。それから10年が経ち、まさしく時代はそのような様相を呈している。

その本に書かれていたことで今でも僕がよく覚えているのは、「ひとり当たりのGDP(国内総生産)が『1万ドル』を超えると、必ずしもGDPの大きさが豊かさの指標にならない」というメッセージだ。

こういうことである。

ある夏の物語として、3人の登場人物がいるとする。

A氏は、クルマで湘南海岸に出掛けたが、渋滞で往復6時間、現地で過ごしたのは2時間。使ったお金は、往復の高速料金とガソリン代で「4,500円」、現地の駐車場代が「2,000円」、食べ物その他で「3,500円」で、合計:10,000円

B氏は、電車で湘南海岸に出掛けて、往復の電車賃が「2,000円」、食べ物その他で「3,500円」で、合計:5,500円

C氏は、近所の公園に徒歩で出掛けて、木陰で本を読んでいた。缶ジュースが「120円」、サンドイッチが「250円」で、合計:370円

GDPに最も貢献したのは、間違いなく「A氏」であるが、はたして、最も楽しかったのは誰か?というのは、なかなか難しい問題である。

さて、昨日の駒沢公園に話しを戻すと、「じゃぶじゃぶ池(プール)」は「無料」、公園内の売店で買った飲み物と食べ物が「1,500円」、ガソリン代が「500~600円」で、合計:2,000~2,100円 かなり楽しかった。

妻がネットで調べたところでは、2才にならない子供を連れて行くプールとしては「船の科学館」がいいらしいが、そうすると入場料で親子合わせて何と「1万円」ぐらいになるらしい。

話しは変わるが、先週の土曜日のいつものメンバーでのゴルフの車中で、政治の話しをしたが、その時に蛭田さんという方が、今後の国政を考える上でひとつの論点になるのは「国民が世界15位ぐらいの経済力(規模)を受け入れられるか?だと思う」という発言をされていた。考えさせられる問題である。

「世界平和」と「日本の平和」と「日本の経済的影響力」をどう調和させるのか?

「イノベイティブ」且つ「強かな思考」と「政治的手腕」が必要だ。

仮に、そのようなリーダーがいたとしても、国民が彼(or 彼女)の「ビジョンと戦略」を理解でき、受け入れらるか?が問題である。