「信頼を失うくらいなら、金を失うほうがよい」。

今日は子供が発熱してしまい、ランチを食べに出掛けた以外はずっと家にいた。

午前中は、それほどでもなかったのだが、子供が昼寝から起きた時に熱を測ったら、38度を少し越す熱があった。ここ暫くはずっと元気でいたが、子供なりに疲れが出たのだろうか?

ところで、昨日の「ビジョン倶楽部」主催のセミナー&パーティは、とても有意義な時間だった。

講演者は、個性的なふたり。

ひとりは「熱血」教師として有名な原田隆史さん。著作も多いし、ご存知の方も多いだろう。僕も一冊、読んだことがある。

もうひとりは、元マッキンゼーで現在は神戸で「ラーンネット・グローバルスクール」という、文部科学省の認可を得ていない「学校のような施設(ご本人は私塾と呼んでいた)」を運営する炭谷俊樹さん。

「熱血と冷静」「動と静」とでもいうような対照的なふたりだったが、教育観が「自立」している人材を育てるという点が共通していた。

今日のエントリーでは、おふたりの話しの内容は割愛させていただくが、その代わりと言っては何だが、当日の資料のひとつとして配布されていたビジョン倶楽部の会員誌「SHARE MORE(とても素晴らしい名前だ)」のことを紹介したいと思う。

配布されたものは創刊第2号だが、今号はHRIのスタッフが今年9月に、現地の教育事情を視察に北欧と東欧を訪れた時のことが紹介されている

その中で僕が最も興味を持ったのは、ドイツのBOSCH(ボッシュ)財団とシュタイナー学校、そして、アウシュビッツに関するレポートである。

「(創業者で技術者だった)ロバート・ボッシュの言葉で特に印象深いもの、今日、自らの言葉になっているものは?」というHRIスタッフの質問に対して、同財団のスタッフは、「信頼を失うくらいなら、金を失うほうがよい」と答えたという。とても共感するものがある。

また、シュタイナー学校の校長先生は「日本の社会はプレッシャーの社会です。しかし、プレッシャーでは人は成長しないのです」と話していたという。考えさせられる言葉だ。

SHARE MORE を読んでいて、20代の頃、僕は周囲に、将来は「財団法人」を創りたいと言っていたことを思い出した。

僕の「原点」は、そこにある気がする。