オモシロくなければ、テレビじゃないのか?

もう随分前のことになるが、どこかのテレビ局が「オモシロくなければ、テレビじゃない」ということを言っていたと思うが、本当にそれでいいのだろうか?

たしかに、収益構造を考えれば「視聴率」を取れなければ売上が上がらないわけで、より多くの人に受ける番組を製作せざるを得ないことは理解できる。そして、その「視聴率」は国民のリテラシーによって決まることも事実である。

しかし、だからと言って、知性のかけらもないバラエティ番組だけを製作していればいいということではないように思う。

法律で「外資規制」の対象となっていることからも分かるように、そこには「公共性」というものがあることは間違いない。

弁当代だったか制作費だったか忘れたが、とんでもないお金の使われ方がされていたNHKを無条件で支持するつもりはないが、子供が生まれたお陰でNHK教育テレビを見るようになり、子供番組以外にドキュメンタリー等でとても素晴らしい番組を製作している事実を知り、広告スポンサーからの収入で成り立っている民放とは違い、視聴率を気にせずに番組を作れることのメリットを改めて認識した。

また、今でこそテレビ東京の看板番組のひとつと言っても過言ではない「ワールドビジネスサテライト」は、スタートから「10年間」は視聴率「1%」だったらしいが、クオリティの高い番組をコツコツと頑張って製作し続けていけば、視聴者から支持されることは実証されている。

そもそも「番組」という「商品」自体が「社会的責任」を追っているわけで、テレビ局こそ、真剣に「CSR」を考えて欲しいと思う。