「企業理念」と「経営理念」。

子供の具合が良くならず、昨夜は何度も起こされた。僕はまだいいとして、妻はかなり体力的に参っている。

そんなこともあり、午前中は自宅で仕事をしていた。

昼前に自宅を出て、銀行に寄り振込みを済ませた後、汐留で開催されたセミナーに参加した。本当は最後まで聴講したかったのだが、途中で切り上げた。

そのセミナーは、EC研究会等を運営する団体が主催しているものだが、最初の講演者は、その経営スタイルと事業内容のユニークさで有名なWeb2.0企業でもある「面白法人KAYAC」代表取締役社長の柳澤大輔氏だった。

彼の話しで「面白」兼「共感」したのは、会社にとって最も大切なことは「理念」であるという点。

彼はKAYACの「経営理念」をとても丁寧に説明してくれた。

KAYACの「経営理念」は「つくる人を増やす」こと。とてもシンプルで分かりやすい。

事業内容も人事考課も、企業としてのKAYACの行動のすべてが、この理念に基づいて判断されている。

彼の話しを聴きながら、自社のことについて考えた。そして、「企業理念」と「経営理念」の違いを考えた。

何故なら、何かを考えるためには、言葉の定義を明確にする必要があるからだ。

世の中の辞書なりウィキペディアなりでの定義はさておき、僕は「企業理念」は、その企業が「存在する理由」つまり「何のために存在しているのか?=その組織の目的」を定めたもので、「経営理念」は、その目的を達成するために、どのような考え方で組織を運営していくのか?という「方針」を、より「普遍的(長期に渡って変わらない)な観点」で定めたものと「定義」している。

その観点に則り、ドリームビジョンでは「企業理念」を、「生き方、ビジネス、社会のあり方において、知恵と意志と感謝の心をもってイノベーションを実現し、『広く社会に対して勇気と自信と感動をもたらす事業=新しい社会的価値』を創造する」と定めている。

平たく且つKAYAC風に言えば、「挑戦する人を創る」と言い換えてもいい。

広く社会に「勇気と自信と感動」をもたらすためには、「挑戦する人」が必要だからだ。

では、「経営理念」は何か?現時点では明文化していない。

でも、僕の中で大切にしていること、社内で折に触れて言っていることは、「主体性と多様性」を大切にすること、「社会性と収益性」を高度な次元で両立させること、そして、常に「可能性」に目を向けて、「挑戦をし続ける」ことだ。

多種多様な才能が集まり、広く社会に対して「勇気と自信と感動をもたらす」事業を生み出していける組織を創ることが、僕にとっての「3度目の起業」の「目的」である。

ところで、今日はとても嬉しいことがあった。

なんと、KAYACの柳澤さんが、インタースコープのことを知っていてくれた(笑)!!

それだけ、評価されていた会社だということだと思っている。

前にも書いたが、そのインタースコープを超える会社を創ることが、僕にとっての「挑戦」でもある。