大切な友人たちとの至福の時間。

建国記念日を含めた3連休、僕たち家族は僕の出身地である福島県郡山市に帰省していた。初日(2/9)は、夕方から雪が降り始め、朝までに約15センチほど積もった。郡山にしても数年ぶりのことで、僕にとっては子供の頃に見て以来の雪景色だった。

今回の帰省は、僕が高校を中退して予備校に通っていた時の仲間と久しぶりに会うためだった。

地元では有名な親父さんが創業した会社を継いだ奴、水道工事関係の会社に勤務していて、忙しなく東北六県を出張で回っている奴、地元にある松下電工の子会社に転職をしたばかりの奴、東京で警察官をしている奴、そして、僕である。

東京で警察官をしている奴とは高校を卒業して以来で、つまり、25~26年ぶりだった。それにも係らず、何のギャップもなく、すぐに29年前のあの頃の関係に戻り、楽しい時間を過ごした。

ところで、今回の同窓会?のきっかけは、同じく予備校時代の同級生だったひとりが「自殺」したことにある。

その時は、さすがに、その事実は書けなかったが、今年の正月(1/6)に大阪に焼香に行ったのは、そのためである。

僕らの仲間内で最後(と言っても10年ぐらい前だが)に会ったのが僕で、年賀状のやり取りをしていたのも僕だけだった(だから、彼の奥さんから僕に電話があった)こともあり、僕にとっては、どうしても大阪に行き、彼の霊前で焼香せずにはいられなかった。

さすがに、お袋にも弟にも、今回の帰省の理由は言えなかったが、弟夫婦の家で食卓を囲んでいた時、弟だったかお袋だったかに、「ところで、今回はどうしてみんなで集まったわけ?」と訊かれて、その理由を話すと、当然のことだが、とても驚いていた。

話しを「5人での同窓会」に戻すと、当然ながら、大阪での出来事(亡くなった友人の奥さんと会った)を報告したが、それ以外は湿った雰囲気になることもなく、昔話しと今現在の話しとを自由自在に話しながら、とても楽しい時間を過ごした。彼が引き合わせてくれたのだと思う。

5人とも「父親」になっていた。中には、20歳になる娘がいる奴もいて、人生が積み重なっていることを感じた。

こうして、元気に再会でき、お互いの立場(社会的立場)に関係なく、くだらない冗談を言い合ったり、マジメな話しをしたりして、夜中まで一緒に時間を過ごせることが、とても幸せなことだと感じた。

その中のひとりが「これを機に、5年に1度はこうして会いたいね」といったので、僕は「毎年、集まろうぜ」と返事をした。

お金も名誉も欲しいけど、こういう掛け替えのない仲間がいることが何よりの財産だと思う。

あの頃の仲間とこうして10年ぶり25年ぶりに会っても何の違和感なく時間を共有できるのは、出会った時の僕らが、高校受験に失敗して挫折した、何の見栄も飾るものも無い15歳の少年だったからだと思う。

ところで、2代目社長の親父さん(創業社長)は、若かりし日々、ゴルフのハンディが「2」の達人である。その親父さんと僕の友人と一緒にゴルフに行くことを約束した。とてもお世話になった親父さんが元気なうちに一緒にゴルフをしたいと思っていた。

後悔は先に立たず。しておけばよかった・・・では遅いのである。

人生は短い。