高橋尚子の「涙」。

ロシアレポートの続きを書こうと思い、写真は取り込んだのだが、ブログに掲載するために容量を小さくする時間が取れておらず、今回も別のテーマで書くことにする。

少し前の話で恐縮だが、THE NIKKEI MAGAZINE 12月号で、Qちゃんこと「高橋尚子」選手の引退記者会見(2008.10.28)に関する記事を読んだ。

その記事を読んで、たしかにそうだな・・・と思ったが、高橋選手は、どんな記者会見でも「涙を見せたことがなかった」そうである。

「引退」記者会見でも、いつもの笑顔で受け答えをしていたそうだが、最後の質問も終わり、高橋選手が席を立とうとした瞬間、「ねぎらい」の拍手が沸き起こったらしい。

すると、彼女の目に「涙が光った」という。

「五輪金メダリスト」という重圧(常に、勝利を期待される)から解放されるという実感が湧いたのか?

国民の期待を一身に背負ったその重圧は、その立場に立ったことのある人でなければ分からないだろう。

その記事の記者の方は、心の中で「お疲れ様」とつぶやきながら、シャッターを切っていたらしい。

これだけ、多くの国民に期待され、愛されたアスリートは、あまりいないだろう。

人間は時に、自分では出来ない「夢」を誰かに託し、自分には到底及ばない次元で「頑張っている人」の姿を見て、自分を励まそうとする。

僕も、高橋選手を含めて、たくさんのアスリートの方々が頑張る姿をみて、今日まで頑張って来れた。

高橋選手の今までの功績に敬意を表すると同時に、遅ればせながら、心から「お疲れ様でした」と伝えたい。