使わなくなった筋肉は落ちる。

2ヶ月ぶりに髪の毛を切った。その時の会話が印象に残った。

僕は28才の時から、綾小路さんという方にお世話になっている。

彼は、僕よりもちょうど1才年上だが、こんなことを言っていた。

「(僕は)デコレーション(飾ること)よりも、切ることが好きだってことに気がついたんですよね。この歳になると、色々と考えるじゃないですか。器に例えるなら、飾ってもらうんじゃなく、茶碗のように『使って欲しい』んですよね。割れてもいいから。

考えてみると、僕のお客さんって、シンプルな(生き方が好きな)人が多いんですよね。自分を必要としてくれるお客さんって・・・。やっぱり、相性ってありますよね」。

「自分が何物なのか?」を考えるようになり、上記のように思うようになったと言っていた。

「筋肉と同じで、使わない(不要な)ものは、削げ落ちていきますよね」。

綾小路さんの何気ないひと言から、物事の本質を学んだ気がした。