「子育て」ほど「クリエイティブ」なものはない。

先週の火曜日から、子供が発熱し、具合が悪い日が続いていた。

下がったかと思うと、また、上がる、という繰り返しで、なんだかんだと治るまで1週間を要した。

前回、具合が悪くなったのがいつだったか思い出せないほど、具合が悪くなったこと自体が久しぶりだったが、ここまで長引いたのは初めてだった。

きっと何ともおかしい天候のせいもあるだろう。

ところで、今日は僕が子供の面倒を看ることになり、午前中、掛かり付けの小児科に連れていった。

検査結果によると、何らかのウイルスによるものだったそうである。

しかし、昨日から、ようやく熱も下がり、今日も一日、平熱だったので、これで大丈夫だろう。

小児科から帰ってきて「保育園に行く?それとも、家にいる?」と訊くと、「家にいる」というので、今日は一日、子供とふたりで過ごした。

彼が生まれて以来、初めての経験だった。彼もきっと、僕と一緒に過ごしたかったのだろう。

どうしてもやらなければいけない仕事があり、自宅でPCに向かっていると、何だかんだと「理由」をつくっては僕のところに寄って来て、仕事の邪魔をする。

気がつくとお昼の時間だったので、「すぐに終るから、あっちの部屋で遊んでいて」というと、すたすたとリビングに行った。

「さて、その間に・・・」と思って仕事をしていると、気がつくと静かになっていた。

リビングに行くと、案の定、ソファーで眠っていた。発熱で体力を消耗し、疲れていたのだろう。

13時半過ぎだったろうか、ようやく起きてきたので、「お昼を食べに行こう。何がいい?」と訊くと、蕎麦に反応を示した。

我が子は、まだ「3才」であるが、大人のような味覚をしており、蕎麦は大好物のひとつである。「お酒」が強い妻方の家系の血を受け継いだのだろう。

さて、いつものお店に行こうと言うと「違うお店がいい」と言うので、目黒にある蕎麦屋に向かった。

すると、タッチの差で、ランチタイムは終了。

「もう終わりだよ」というと「(お店の中は)電気がついているよ」というので、ダメ元で訊いてみたが、やはり、ランチタイムは終了。

彼も気分転換をしたかったのだろう。どうしても、いつもの店は嫌だというので、仕方なく、学芸大学の辺りにある、僕たち夫婦お気に入りの蕎麦屋を目指した。

3才の子供のために何とも贅沢な話だなと思いつつ、まあ、病み上がりなので善しとしようと思い、クルマを走らせたところ、なんとかランチタイムに間に合った。

蕎麦だけじゃ足りないだろうと思って頼んだ「板わさ」を、4切れのうち、3つを食べて、尚かつ、大人一人前の「せいろ」をペロリと平らげた。

最後は、蕎麦風味の「アイスクリーム(デザート)」で終了。

だいぶ元気になったようだ。

こうして子供と接していると、彼が、中学生、高校生、大学生となった時、いったいどんな少年、青年になっているのか?その時、僕はどんな生活をしているのか?言葉にできない不思議な感覚を覚える。

ひとつだけ言えることは、人生が「ダブル」になっているということ。

お互いがお互いの人生に「影響」を与え合っているのは間違いない。

ある友人夫妻が言っていた「子育てほどクリエイティブなものはない」という意味が、最近、少しだけ、分かってきたような気がしている。