「偏差値」でしか能力を理解できない人間に、子供を教育する資格はない。

日経新聞の社会的影響力は大きく、「茶髪の中年男性」の記事を見たとして、たくさんの方からメールや電話を頂いた。とてもありがたく思っている。

ところで、ベンチャーの話題とはガラッと変わって、今日は子育ての話。

先日、家族三人で朝食を食べていた時、こんなことがあった。

その日は生憎の雨だったが、僕が妻に「今日は病院に行くの?クルマで送っていこうか?」と訊いたところ、「別にいいよ・・・」という彼女の返事に対して、「お母さん、雨に濡れちゃうでしょ。心配なの!!お父さんにクルマで送ってもらって!!」と、強い口調で我が子が主張した。

「三つ子の魂、百まで」と言うが、たぶん遺伝なのだろう。

実は、僕は子供の頃、母親に頼んで「アリババと三人の盗賊」の話を、兄弟三人とも成功するように変更してもらったらしい。

幼稚園か小学校の時かは忘れたが、本当は「ひとりだけ成功し、あとのふたりは失敗して殺されてしまう」というストーリーだと聞き、母親に「それって間違っているよね?」と確認したところ、「本当は、そうなんだけど、あなたが、それじゃ可哀想だから、みんなが成功するようにして欲しいと言われて、そういう話にしたのよ」と言われた時はショックだった。

まあ、こういう人は、本来はベンチャーや起業には向かないよね(笑)。

人間はどこかで、無理をしているのかもしれない。

でも、その一方、普通の人間は、持って生まれた能力の20%しか発揮していない、という説もあるので、自分に合った努力や鍛錬をすることが大切ということだと思う。

僕らの子供には、社会の価値観や常識ではなく、彼自身の良さを大切にして、生きていって欲しいと思っている。

そして、そういう「教育」をしていこうと思っている。

何故なら、僕は、ことごとく、個性を踏みにじられる教育を受けて来たので・・・。

今、あの頃の教師と会ったら、立ち直れないぐらいに論破してやるんだけどね(笑)。

「偏差値」でしか能力を理解できない人間に、子供を教育する資格はない。

当時の僕には、当然のことながら、そうやって言い返せる論理的能力はなかった。

そこを理解するのが教師の仕事でしょ!!

でも、そういう僕を理解してくれた先生もいる。

今でも感謝をしている。