今の日本には、あまり楽しいことがない。

幸いにして妻は元気になったが、彼女の入院騒ぎで疲れたのか?それとも、寝ている間のエアコンが原因か?は分からないが、ようやくよくなった鼻の調子が悪くなった。

4月に発病した���急性副鼻腔炎」の時と同じような症状と鼻の奥に痛みを感じ、「えっまた・・・」という嫌な記憶が蘇ったが、今朝、耳鼻科に行ったところ、再発ではないだろうということでホッとした。

日曜日の午後、昼食から戻ったら急に疲れが出て、1時間強ぐらい昼寝をしたのだが、その後も身体が鉛のように重く感じられたので、入院騒ぎで疲れたのだろう。

さて、入院騒ぎで放置しておいた「iPad」の設定に先程から取り掛かった。

「写真」データをiPadにコピーしなければ既に使える状態になっていたと思うが、8017枚あるらしい写真の取り込みに時間がかかっており、暫くはそのままにしておくしかなさそうである。

道理で写真の同期のところには、最初はチェックが入っていなかったわけである。

ところで、8/1(日)の日経新聞に、マサチューセッツ工科大学(MIT)の名誉教授の「レスター・サロー氏」のインタビューが載っていた。

僕はサロー教授のことは、その名前ぐらいしか知らないが、「中国の経済成長は今年は年率10%だと言われている。これは怪しい。10%成長は都市部に限った話で、地方に住む9億人はゼロ成長だ。中国全土が10%成長するには、都市部の4億人が33%成長しなければ牽引できない。地方を含めれば中国の経済成長は率は3%程度だろう」と語っている。

その上で「私は米国のGDPの数字は信じる。数字を集計する人間に、大統領によって更迭されない独立性が担保されているからだ。彼をクビにできるのは議会だけ。GDPを集計する人間が大統領や首相に更迭される可能性がある国の統計数字を信じてはならない」と付け加えている。

因みに、著名投資家のジム・ロジャーズ氏も、ロシアや中国の統計数字を信用してはいけないと主張している。

また、日本の「内需」が広がらないのは「イノベーションがないからだ。日本の消費者は米アップルの多機能端末『iPad』のために徹夜で行列するが(僕にはその心理は理解不能だ/笑)、ソニー製品のためには並ばない。ワクワクするような楽しさがない」と言っている。

そのとおりだと思う。

朝一番のお客さんを社員全員が並んでお辞儀する日本のデパートを「極めて非生産的」だと喝破しているが、僕もエレベーターに乗る客人を「頭を下げて見送る日本の風習」は「理解できない」。

僕なら握手をして、目を合わせて見送って欲しいし、僕はそうしている。

その方がよっぽど感情がこもっていると思うのは、僕だけなのだろうか?

日経新聞記者の「お辞儀は日本の文化のひとつです」という言葉に、サロー教授のインタビューは「もちろん、どちらの文化が優れていると言っているわけではない。だが、米国文化の方が経済成長に適している。我々は産業主体の経済が『知識主体』の経済に移っている。ジョブスCEOやビル・ゲイツ氏、ウォルト・ディズニー氏がつくり出すような知識だ。人々は楽しいものには金を払う。今の日本にはあまり楽しいことがない」と締めくくられており、それには同感する。

そして、その「楽しさ」の源泉とも言える「イノベーションを生むのは政府ではなく『教育』だ。大学で教授の言うことを黙って聞いているような学生は使い物にならない。教授の言葉に疑問を呈し、教授が知らないことを発見するような学生がイノベーションを産む」と言っている。

法政にも、そういう学生がたくさんいて欲しい。

ところで、僕は昨年11月に日経新聞の取材を受け「茶髪の中年男性」と紹介された。

日経新聞は数年前からベンチャー欄を無くしてしまったが、そのようなジョーク?を許容する日経新聞は楽しいカルチャーの会社だろうか?

理解に苦しむところである(笑)。