「想い」や「情熱」がないのであれば、やめた方がいい。

巷を騒がせている「Groupon」系サービス(フラッシュマーケティング)だが、業界筋の情報によると、既に60社以上が参入し、準備中のところを含めると、時間の問題で100社を超える勢いのようだ。

僕らがインターネットリサーチに参入した頃の状況と酷似している。

当時とは時代環境も違うし、ビジネス自体が異なるで、一概には言えないが、おそらく、数年後にまともに残っているのは、せいぜい10社だろう。

さらに言えば、仮に、このモデルが10年続くとして、そこまで存続できるのは、3~4社だろう。

つまり、大多数は、淘汰されるということだ。

でも、当の本人達は、そんなことは考えず、千載一遇のチャンスと思ってビジネスに取り組んでいるはずである。

僕たちがインターネットリサーチの事業開発に着手して暫くした1999年頃、日経マルチメディア(だったと思う)でインターネットリサーチ特集があり取り上げていただいたが、その当時で既に30社以上、2002年に設立したインターネットリサーチ研究会(インフォプラント創業者の大谷さんと僕とで設立した研究会)で調査した時は、100社以上のプレーヤーが参入していた。

現在、それなりの規模感で残っているのは、マクロミル(マクロミル+インフォプラント+インタースコープ)、クロスマーケティング、楽天リサーチ、マイボイス、そして、従来型調査会社のインテージのインターネットリサーチ部門ぐらいだろう。

因に、1999年時点で先行し注目されていたのは、DR1(ビッグローブ系)、Hi-HO(松下電器産業)、KNOTs(ADK)、iMiネット(富士通総研)、日本リサーチセンター、電通リサーチ、日経リサーチといったプレイヤーだったが、生き残ったところは、前述のとおりである。

ところで、僕は今、Groupon系サービスに関しては「傍観者」の立場で冷めた目で見ているが、10年前の僕は、100社の中で生き残れると確信してビジネスをしていた。

棒にも箸にも引っ掛からなければ論外だが、ある程度の実力を持っているとすれば、生き残れるかどうかは、自分たちを信じて、並大抵以上の努力を続けられるかどうか?のような気がする。

そのビジネスに対する「想い」の強いところが、人並みはずれた「情熱」を注いでいるところが、勝つということだ。

逆に言えば、その「想い」や「情熱」がないのであれば、やめた方がいい、ということである。

僕にとっては人材紹介業がそうだったように、大怪我をするのが落ちである。