先生と呼ばない。

先生と呼ばない。

FREE, FLAT, FUN. これは武蔵野大学アントレプレナーシップ学部(通称:武蔵野EMC=Entrepreneurship Musashino Campus)の学部長、伊藤羊一氏のポリシーだ。彼オリジナルのTシャツにも、そう書いてある。

そのような彼の思想が反映されているのだろうが、学生たちは我々教員を「先生とは呼ばない」。「さん付け」で呼ぶ。平石先生ではなく、平石さんだ。

相手を役職で呼ばないという意味では、僕が経営するInfarm 日本法人も、それ以前に経営していた会社でも、僕のことを社長と呼んでいた人はいないし、僕はそう呼ばれることが嫌いだ。僕は社長という立場や役職以前に、平石郁生という人間だから。

It’s not what I am. It’s who I am.(それは自分の職業ではなく、自分そのものだから。)という、Top Gun Maverick のワンシーンでのトム・クルーズのセリフがあるが、それに近い感覚だ。

EMCは「アントレプレナーシップ(起業家精神)」を教える場所ではなく、それを「学ぶ」ところだ。

上意下達ではなく、学生と教員が一緒になって、どうすれば「起業家精神」を身につけられるのか? そのためには、どのようなカリキュラムが有効なのか? それを試行錯誤しながら一緒になって創っていく学部なのである。

「他人の夢を笑わない」武蔵野EMCの魅力を伝えるブログ Vol.8

「僕たちは教員の方々を『先生』とは呼びません。僕の場合、◯◯さんと呼びます。(EMC生の中にはあだ名・呼び捨てで呼ぶ人もいます)これは決して敬意の心を持っていないというわけではなく、それくらい関係性が近いということです。

教員方を含め僕たちは、上下関係以前に各々を一人の人間として尊重し合っています。

僕の事例として、一年生の時の「プロジェクト」という授業を担当していただいた柏谷さんについてお話したいと思います。

柏谷さんは僕のことを柳田さんと呼び、僕も柏谷さんとお呼びしていました。柏谷さんは僕に真摯に向き合ってくれ、私的なことも相談させていただきました。授業外でも、個人的に柏谷さんの個展に足を運び、お話するほどの間柄になりました。おそらく、僕はこれからの人生で柏谷さんとコミュニケーションをとり続けていく思います。

このように、僕らは教員・学生という関係性を超えて、仲間です。僕はこの関係性は一生の宝になると思っています」。

by 柳田宙輝(武蔵野EMC第1期生)

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