社会起業家バブル。

アメリカに代表される行き過ぎた資本主義の反動か?ネットバブルの頃とは違い、起業しても一攫千金は困難になったせいか?その理由は別として、「社会起業家」なる存在が注目を浴びている。

「社会起業家」とは、~社会的な問題を「ビジネス」で解決しようと挑戦する人~と定義されているとおり、純然としたビジネスマンであるにも関わらず、「社会」と名前がつくせいか、なかには、「社会起業家」イコール「NPO」という誤解をしている人が、社会起業家自身にも、周囲の人間にも、いるように思う。

しかし、「ビジネス」である限り、「収益」をあげなければ存続することができないのは言うまでもない。

例えば、社会起業家の代表格のひとり、山口絵理子さんが経営するマザーハウスは「株式会社」であり、きちんと利益をあげていると聞く。

しかし、社会起業家の中には、社会的に良いことをしているということを「免罪符」にして、収益をあげることにコミットしていなかったり、「NPO=周囲の支援が得られて当然」といった意識を持っていたり、少々スポイルされている人がいるように思う。

参考までに書いておくと、NPO=利益を上げてはいけないということではない。

NPOの場合、事業で得られた利益を本業以外のことに投資してはいけない、という制限があるというだけで、利益をあげることは何ら問題はない。

ネットバブルの頃も「玉石混淆」だったが、「社会起業家バブル」の様相を呈している今日も、それは同じである。

ネットバブルの頃は、安易に「おカネ」を集めることができたことによりスポイルされがちだったが、社会起業家バブルの今日は、安易に「周囲の支援」を得られると誤解をしている人がいるように思う。

そして、スポットライトを当てる方にも責任がある。